“50代の落書き”「フィフティズ・グラフィティ」のコンセプト

カテゴリー「映画・TV・DVD」の23件の記事

2012年12月 6日 (木)

20年ぶり?の「冒険者たち」は素敵な大人のおとぎ話

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70年代から多分80年代ごろまでは、TVの「○○映画劇場」(各局日替わりでやってましたね)で全盛期のフランス映画を頻繁に放映していたと思います。その中でもこの「冒険者たち」はかなり人気の一本だったと記憶してます。いつの間にか昔話になっちゃいましたけど。

 
 

考えてみると以前書いた通り、自分的には人生No.1の映画は「男と女」ですし、大好きな「グランブルー」も仏伊合作とはいえフランス色の強い映画。60年代から70年代に少年期、青春期を過ごしてきた自分にとっては、全盛期のフランス映画はハリウッドや邦画以上に「原体験」に近い身近なものだったのかもしれません!というほどは実は観ていないのですがね、それでも各局の映画番組でそれなりの本数は「体験」しています。「シェルプールの雨傘」なんて再上映時に映画館まで観に行きましたし。

 
 

この「冒険者たち」は、当時TVの映画劇場ではかなり人気のコンテンツだったと記憶しています。何度も観た記憶がありますしね、自分的にも当時から好きな映画だったと思います。ただ記憶としてはあんまり全体像がね、はっきりしないイメージはありました。覚えているのはリノ・バンチュラの新発明エンジン実験車両(というよりドラッグレーサー?)が爆発してしまうシーンとか、ジョアンナ・シムカス演じるレティシアの遺体を潜水服のまま海に沈めて葬るシーンとか、要塞島の銃撃戦やラストの空撮シーンとか、いたって断片的でありました。最後に観たのはおそらく90年代半ばくらいかな、という気はするのですが、定かではありません。何にしても15年~20年近く前だったと思います。Wikiでは1991年TV東京の記載がありますがもうちょっと後の気もしますし・・・なんかNHKあたりで字幕で見た気もして、はっきりしません。年は取りたくないもので・・・

  
 

で、今年に入ってある日突然この作品の事を思い出して(きっかけは忘れた・・・)、Wikiなどでいろいろ調べたあげく、勢いでAmazonでDVDを探してぽちっとな。で手に入れたら安心したのか大分のあいだそのまま観ずにほかっておいて、今日突然思い立って観てみた次第。

 
  

感想としては、持っていたイメージ以上に現実味のないお話だなあと。レティシアが男2人と出会うきっかけや個々のエピソード、それらを含めた全体のストーリー展開どれをとっても現代の隅々まで考証されたリアリズム的表現からはずいぶんかけ離れて、「ありえないよね」という感じの無茶でお気楽で浮世離れの展開に思えます。

 
 

でもね、それこそがこの映画の真骨頂だし魅力だとも思うんです。大人たちが一生懸命「ありえない」ような「おとぎ話」を演じている楽しさね。例えば「ルパン三世」なんかにも通じるかもしれない「大人のファンタジー」。それが45年も前にこんな素晴らしい完成度で世に出ていたことに、改めて感心してしまいます。男の友情、美しい女との三角関係、野望と挫折、クルマにバイクに飛行機、宝探し、美しい海、ヨット、冒険、ギャンブル、要塞島、銃撃戦、アラン・ドロンやっぱりカッコいい、リノ・バンチュラ渋い!エトセトラエトセトラ・・・ありとあらゆる面白要素をおもちゃ箱のように詰め込んだこの作品、映画というものの楽しさをおそらく、子どもの頃の自分の脳裏にはっきりと焼きつけてくれた一本であることに間違いはないですしね。そしておそらく、今でもそういうものに反応してしまう人間にしてくれた、先生のような映画でもあるよね、と再確認した作品でもありました。

 
 
 

ラストの要塞島の空撮、何物にも代えがたいくらい美しいシーンです。「男と女」でも感じましたけど、当時の名作フランス映画のカメラワークって、本当に神がかってましたね!

2012年4月30日 (月)

映画「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」 貸切で(笑)観ました超痛快アクション活劇的ホームズ映画!

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先週岡崎に戻った際、夕食後に奥さんが「ホームズ観に行こう」と。そういえば観に行くつもりでタイミングを逸しかけていた!早速ネットで予約を取って、市内のシネコンに出かけたのですがね、さすがに50年以上の人生で初めてでしたね。「貸切状態」というのは・・・

  


 

「シャーロック・ホームズ」は小学校からのお付き合い。中学以降は結構のめりこんで、「聖典」(コナン・ドイル作の長編4作、短編集5冊)はもちろん、息子の作品も含めた贋作やパロディの類もずいぶん読みました。映画もTVで何本か観ましたし、例のTVシリーズもNHKで結構観たと思います。「犬のアニメ」も適当にね。

 

 

それらの影響で出来上がっていた「既存の、一般的な」シャーロック・ホームズ(と、ジョン・H・ワトソン)のイメージをほぼ完全に覆して、しかも理論的にも心情的にもけっこう納得させてくれた新生シャーロック・ホームズ第一作は、映画としても本当によく出来ていて心から楽しめました。ですからこの2作目は期待値も相当高く、劇場でかかっているうちに是非、と思っておりましたので、上映期間末期のこの日はまさに「最後のチャンス」だったわけです。

 

 

ネット予約の画面では、その時点で上映開始1時間前(というか、まずもう1日1回しかやっていない)というのに、端っこの前後に2席ずつしか予約が入っておらず、懸念を感じながらもお好みの前から5列目の真ん中を2席キープ(もちろん50割だい!)。手早く支度して行ってみると、果たして!予告編全部終わっても広い館内に自分たち以外は誰もいない様子・・・予約画面の予約済み席はどうやら劇場側の有事用キープ分のようで、つまり事実上のわが夫婦の「貸切」状態であったわけです!過去何回か、数人しかいない状態で映画を観た事があるという岡崎近辺の映画事情は十分に理解していたつもりですが、さすがに初めての体験で、奥さんと一緒におかしいやら申し訳ないやらで、思わず笑ってしまった次第。


 
 
 

さて肝心の映画はというと、ホームズ世界の知識がほぼ無い奥さんは途中で疲れて一時居眠りをしたものの、全体的には前作以上のハラハラドキドキ(古いねどーも)のこれでもか攻撃で、それはもう楽しめましたとさ!ホームズ、ワトソンの掛け合いもさらに呼吸があってましたし、宿敵モリアーティー教授も原作のイメージを裏切ることなく大変上手にイメージを膨らませた感じで納得納得。「ライヘンバッハの滝」の「解釈」も、なるほどと思わせるものでした!ガイ・リッチー監督のたるみのない演出はさらにスピード感と緻密さ、スケールを増し、どこをとっても質の高い、素晴らしいエンタティメント作品に仕上がっていて、個人的には文句なし!でした。




 
 

ただまあ、「シャーロック・ホームズ」としてここまでやるか?やる必要あるか?みたいな原理主義的疑問はチョットね、というのと、アイリーネさんは次回果たして?というあたりが、気になったと言えばそうかな。もちろんマイナスではありませんよ。これだけ楽しませて頂いて、文句あるはずがありませんや!おまけに「貸切」でしたしね!

2010年5月22日 (土)

「タイタンの戦い」 力技のリメイク版は、理屈抜きでハラハラドキドキ!

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「タイタンの戦い」といえば「特撮の神」レイ・ハリーハウゼン様最期の作品であらせられる、ギリシャ神話を題材の物語。そのリメイク版と聞いて期待するも予告編でちょっとどうかな?とおもったのですが、いつの間にか奥さんが「絶対観る!」と言い出して・・・

  
 

正直予告編が見せ場のすべてな気がしてね。まあ、CG頼みで押せ押せで来る演出のファンタジーもの、よくあるじゃないですか。で、自分の期待はだんだん下がって行ったのですがね。1981年のオリジナル版のことなんかまったくご存じない奥さんは、「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」観てから急にギリシャの神様づいて、そこそこ詳しい娘にあれこれ基礎知識を教えてもらっていたのですが、どうもその流れで興味を持ったみたいで。日増しに「連れていけ」の声が大きくなるので、じゃ、いきますか、と。

  
  

ところが、なかなかのものでしたよ。心に残る、とかいうタイプの映画ではありませんが、そういうことはハナッから期待してませんのでね。要は特撮ファンタジーとして素直に楽しめたかと聞かれれば、大きな声で「YES!」と答えられる作品でした。

  
  

出だしは非常に説明的で、ギリシャ神話にうといわれわれでも、しっかりと物語の背景をすり込まれます。正直、少々やりすぎ、という感じはありますがね。ただ、たしかにここでしっかり状況を理解しないと、後の展開がぐいぐい進んでしまうので、感情移入がしにくくなるかもしれませんからまあ肯定します。

  
  

でも、旅に出るあたりからストーリー進行にスピード感が出てきて、次から次からやってくる怪物や魔物との戦いは、仕掛けが凝っていてまたけっこうな迫力で、飽きるどころかどんどん引き込まれてゆきます。危惧した、「予告編が見せ場のすべて」なんてとんでもない!あんなもんじゃありませんでした!幸いな事に!

  
  

CG使いまくりの作品では往々にして、「心に残る」深みのようなものが出せない事があるようです。それは作品の出来うんぬん、というよりも、見ているこちら側に心の余裕がなくなっているためかも。つまりあまりに次から次へと見せ場を作るものですから、それをじっくり消化する事ができないのかもしれません。この作品も同様に、「名作」とか「感動の作品」みたいなことはあまり感じないのですがね。

  
  

でも難しいことをいわなければ、本当に素直に楽しむ事ができたわけですから、それで良しにしたいですね。もちろん、「あの作品のリメイク」なんて肩書きもどうでもいいじゃないですか。オリジナルのようなマニアックさはないですが、ハラハラドキドキ、本当に楽しかったですよ!

 

   
あ、ちなみに2D字幕で観ました。3Dはアバターでこりごりです・・・画面暗いしメガネもいや!

5月21日(金)晴れ DVD3枚で3000円セールと崩壊した靴の顛末

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通勤用の革靴、ヒールカップが傷んだために靴下のかかとに次々に穴が開いて、たまらず買い換えることにしたのですが、応急対策に引っ張り出した出張用が、なんと事務所で崩壊!靴底がほとんどはがれてしまう緊急事態に!両面テープで応急処置して何とか駐車場のアウトランダーまでたどり着き(自動車通勤でよかった・・・)、無事?帰ってくる事はできましたが、果たして修理が効くものか?

 
  

この金曜の夜は靴を買いがてら家族でイオンで買い物と食事、と決めていたので、さっそく底のはがれた靴も持って出発。修理コーナーで「うまく付かないかも」と言われたが、とりあえずお願いして買い物と食事。「上海湯包小館」で中華。ここはチェーン店としてはなかなかの味です。食後は奥さん娘組とは別行動で靴など通勤用品ををまずは買い物。安い靴だが当面これで十分、というヤツをけっきょくあれこれ悩んだ末購入。その他靴下と黒のチノパン。とりあえずクルマに置きに行き、まだ連絡がこないのをいいことに「タワーレコード」へ。

  
  

入ってすぐにワゴンセールで「DVD洋画系3本買うと一本1000円」!やっていて、これがあなた、ほとんどの洋画系がこのセール価格。パイレーツ・・・3本セットで3000円ですよ!結構最近の作品もありまして、しばらくチョイスに没頭・・・ブルーレイのおかげかな?

  
  

で、けっきょく選んだのが画像の3本。「アイアンマン」は観そこねていて、もうすぐ「2」が公開なので観ておかなくちゃ、ダウニーさん、「シャーロック・ホームズ」良かったし。後の2本は自分的にはおなじみさんなのですが、この機会に入手しておきたくてね。「世界最速のインディアン」は去年記事にしましたが、本当に素敵な映画です!そして「ブラック・レイン」は言わずと知れた松田優作さんの遺作です。TVで何度も観ているのですが、これも手に入れておきたかったので。

  
  

合流後娘にセールの事を話すと、私も行く、ということになって、「ブレイブストーリー」(なぜか混じってました)と、悩んだ末の「ベンジャミン・バトン」の2本に、奥さんの何をおもったかイーストウッド監督の「バード」とシブい選択。6本で6000円、ちりも積もれば・・・

  

靴を引き取りに行くと、やはり厳しそうとのこと。はがれない保証がないのでお代はいいです、といってくれて感謝ですが、残念でもありますね。古くなった靴を久しぶりに引っ張り出すときは、接着剤の劣化に注意です!

2010年5月16日 (日)

「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」 ハリウッド製の痛快半実写版ジブリ

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自分的にはど真ん中ストライクの企画です!特撮好きでメカ好きで、レトロと近未来のまじりあったような世界観も大好物。大空を駆け巡り、敵の要塞をやっつけろ!・・・って、これってつまり、ジブリですよね?

  
  

公開時から気になっていたこの「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」(2004年 アメリカ映画)、けっきょく見逃して、たしか地上波でいい加減に一度観たきりです。今回中古DVDを手に入れて、ようやくしっかりと観ることができました。とにかく自分の大好物ばかりを大皿に片っ端から盛りつけて、いただきま~す!という感じの映画です。 

  
  

設定は1939年対戦前夜のニューヨーク、なので基本的な世界観はアールデコ調。その雰囲気を強調するような、セピアがかった画面が何ともおしゃれで、ややソフトマート気味の照明効果とあわせ、確かにレトロなんですが実は今まで観た事のない、斬新な色彩計画にまず引き込まれます。

  
 

冒頭から登場のグウィネス・パルトローさんはソフトマートの効果もあって、まるで「カサブランカ」のイングリッド・バーグマンあたりをほうふつとさせますし、主演のジュード・ロウさんも今時珍しいほどの端正な美男子系なので、お二人ともこの映画の持つ白黒時代のアメリカ映画のようなクラッシックな世界観にうってつけ、まさにはまり役ですね。

  
  

ところでこの映画、原作はアメコミヒーローとばっかり思い込んでいたのですが、実は監督であるケリー・コンランさんが自宅のパソコンで4年がかりで作った6分間の(!)デモCGテープによる、持込みのオリジナル企画とのことです。凄い人がいるものですし、それを世に出す決断をした側も大した度量ですね。

  
  

つまりこの映画は「ワールド・オブ・ケリーコンラン」ともいえるわけで、そういう意味では確かにこれだけ独特の世界観にほぼ完璧な統一感があるのも理解できようというものです。製作手法も俳優さん以外のほとんどがCGだそうで、ここまでくると「実写版」といいきれない気がしますね。「半実写」とでもいいましょうか。そういう手法による、リアルさとうそっぽさの絶妙なバランスも、破綻のない世界観の構築に寄与しているとおもいます。

  
  

ただね、これは批判でもなんでもないんですが、ストーリーもディテールも、特にそのメカ設定やデザインが、少々ジャパンアニメ、特にジブリ作品やルパン3世(特に「ルパンvs複製人間」あたり)の影響を受けすぎ、というか、そのまんますぎるところが少々気になって・・・

  
  

レシプロ戦闘機の空中戦イメージは「紅の豚」、敵ロボットは「ナウシカ」の「巨神兵」か「ラピュタ」の衛兵ロボかな。空中空母はこれも「ラピュタ」や「ナウシカ(マンガ版?)」の飛行戦艦につながりますし、ラストのノアの箱舟ロケットは、まさに「ルパン3世」のマモーのロケットそのもので。

  
  

もちろん、ジブリやルパンも基本において、ハラハラドキドキの(古!)、ストーリー展開、いわゆる「ジェットコースター・ムービー」のハリウッド映画スタイルを下敷きにして現在の評価があるわけですから、お互い様というか切磋琢磨とポジティブに受け止めたいとはおもいます。要は、自分にとっての大好物がなんでもあり、というところにこの映画の魅力を感じているわけですので、これを否定してしまっては自己矛盾になってしまうわけで。

  
  

映画として「心に残る」ものは正直あまりないのですが、ある意味東宝の怪獣映画と同様に、巨大メカや怪物が大活躍するぞ!という、子供っぽいけど男の子ならわかるでしょ!的な、「空想科学映画」のもつ根源的な魅力にあふれた映画だとおもいます。「STAR WARS」のような未来のお話よりも、「鉄人28号」「海底軍艦」などにもつながる、レトロフューチャーな世界観のほうがお好みでしたら、また、ジブリ的なメカデザインのセンスが好物でしたら、ぜひ一度ご覧になってみてください。ただし、難しいことは言いっこなしですよ!

2010年5月15日 (土)

刑事コロンボ「白鳥の歌」 はまりましたねぇこれ!

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言わずと知れた超人気TVシリーズ、1971年から1977年までNHKで放映されたとWikiにありました。中学から高校卒業後まで、かなりしっかりと見続けた気がします。最期のほうは少し飽きましたけどね、大好きなドラマでしたね。

  
  

コロンボさんの物まね(というか、半分は吹き替えの故・小池朝雄さんのマネ)も、ずいぶんやった記憶がありますし、ノベルス版も何冊か読んだ記憶があります(「構想の死角」とか)。その「構想の死角」は、たしか高1の文化祭で、クラスでコント劇風にアレンジして上演したとおもいました。また、コロンボさんの大好物であるチリコンカン、当時どんなものか分からず、ずいぶん後に輸入品の缶詰を見つけて初めて食べたときは感激しましたし、今でも時々食べてます。そんなコロンボさん、世の中の人気としても、当時は相当高かったと記憶してますね。

  
  

その後大分してから「新刑事コロンボ」シリーズが製作され、日本でも放映されたわけですが、今回の記事を書くまでまったく忘れていました。多分1回見たかどうかですね。自分的には、さすがに過去のものになっていたようで・・・

  
  

今回中古屋で見つけたDVDは、「東宝特撮映画DVDコレクション」でお世話になっている(?)ディアゴスティーニさんのDVDシリーズだそうで、「新」を除く45作を網羅していたようです。何作か店頭に並んでいて、どれも安かったので複数買おうかと迷ったのですが(お気に入りの「別れのワイン」と言う話もありましたので・・・)そこは生来の貧乏性、他の映画のDVDもほしかったので、コロンボさんはこの「白鳥の歌」一本で我慢です。

  
  

なんで「白鳥の歌」かというと、劇中歌の「I saw the light」と言う曲が妙に耳に残っていて、どうしてももう一度聴いてみたかったためです。当時の日本の常識(?)では、まさかTVドラマ1回だけのために曲を作るなんて考えられない、アメリカすげ~なー、と勝手に思い込んでましたので、そんな事もあり自分にはとても印象が強かった作品です。ゲスト(つまり犯人役)のジョニー・キャッシュさんは、当時カントリー&ウエスタンの大スターだったそうで(俳優でなくて歌手ですぞ!)、そんな大物に殺人犯をやらせる事の出来た当時のコロンボシリーズの勢いもまた興味深いところです。

  
  

本当に久しぶりに観てみると、たしかに非常にていねいな演出のもと作られていることを再認識しましたね。必要以上に残虐なシーンはなく、ある意味品格すら感じさせます。こういうところがNHK放映作品、という見方も出来ますが、お茶の間で安心して観られる作品であったわけですね。

  
  

そして例の「あ、もう一つだけ良いですか?」のパターンは、今観ると少々くどくどしいというか、もっさりした演出に感じない事もないのですね。でも、当時のドラマのテンポでは十分に納得できますし、「8時だよ 全員集合」や「水戸黄門」的な、昭和的マンネリズムの魅力、とでも言うべき「いつもの」「お約束」の持つ、素敵なワンパターンの魅力が(アメリカ作品とはいえ)やはりあったのだなとおもいましたね。

  
  

お約束のパターンを安心材料に、豪華なゲスト陣とハイソサエティな暮らしを垣間見る楽しさ、よく練られた殺人プロットと事件解決への見事な伏線や展開。そして何よりも主人公の強烈でしかも愛せるキャラクター。ヒット作に求められる要素をすべて備えた、やはり稀有なシリーズであった事を再確認する事ができました。当時夢中になったTV番組はほかにもいろいろありましたが、この「刑事コロンボ」はその中でも特に印象深かった作品の一つだったわけです。なるほど、それだけの内容の濃さを持っていたのだなと。

  
  

で、観終わった今、頭の中を再び「I saw the light」が回っています・・・当分ダメだこりゃ・・・

 

 

2013/02/10追記:「I saw the light」最近カバー曲だっだと知りました。

 

2010年4月18日 (日)

「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」 とても良質のエンタメ作品です!素敵です!

100418nodame2「前編」がとても良かったので、いやがうえにも期待が膨らんでいたわけですが、全くそれを裏切らないどころか、「前編」とは違うツボに訴えてくる見事な企画・演出力。はやりのコミック&TVドラマ上がりのお手軽映画、などと侮ることなかれ!びっくりの完成度です!

  
  
  

「のだめカンタービレ」は、自分的にはTVシリーズを「時々」見た程度で、コミックも全く読んでないし、まあ、基本設定がボンヤリと分かる程度でしかないんです。奥さんは結構ハマッてましたけどね、でもコミックは読んでない。そんな「のだめ素人」でも、全然関係なく楽しめました(とはいえ、全く知らないときついかもね)。

  

前編は、疲弊したパリの老舗オーケストラを千秋が立て直す話がメインになったせいか、のだめと千秋の恋愛の行方についてはやや説明不足の感がありましたが、後編は二人の心の葛藤にテーマを絞り、結構シリアスなストーリー展開になっています。そういう中でもいつもの調子の和風ギャグも忘れずに、程よく緊張をほぐしてくれます。このへんのバランス感覚、センスも見事なものです。

  

演奏シーンは相変わらず、というか前編以上に素晴らしく、圧倒的な迫力を感じます。オーケストラも今回はへっぽこ設定はありませんので、凄い凄いの一言なのですが、それにしても感心するのは役者さんたちの演奏シーン。とても演技とは思えない!どう見ても実際に演奏しているようにしか見えません!こういうシーンはCGではないわけで、引き込まれると同時にある種の畏敬の念すら沸いてきます!

 
   

ストーリーは主人公の恋愛の行方と同時に「音楽を続ける意味」を探して悩むテーマのためもあり、後半やや重い感じもありますが、ラストはその答えを見つけた爽やかさ、清清しささえ感じて、何とも心が温かい気持ちで席を立つことが出来ました。音楽の楽しさ、若い時代の素晴らしさ。前編は見事にクリアーな「大衆芸能」作品でしたが、この後編はそれをふまえて更に余韻すら感じさせる、本物のエンターティメントである、と言い切ってしまいましょう!スタッフの皆さん、素敵に楽しい時間を、本当にありがとうございました・・・

前編: http://fifties-graffiti.way-nifty.com/blog/2009/12/post-559b.html

 

2010年4月 5日 (月)

映画「シャーロック・ホームズ」 痛快新解釈ホームズは、実は原作に忠実?

100404sh1これはね、予想以上に、というか、本当に面白かったです!正直、シャーロック・ホームズの一ファンとしては、「アクション仕立てのホームズ」に少々不安があったのですが、とんでもない!これぞホームズ!と言いたくなるような、納得の一本です。

  
  
  

シャーロック・ホームズのイメージは、鹿射ち帽にインバネスケープ、パイプをくわえた物静かな英国紳士、というイメージが世界的に定着しています。ワトソンといえば中肉中背の、すこし間の抜けたお人よし、というイメージね。でも、これって実は「聖典(コナン・ドイルの原作)」にそのような記述があるわけではなく、主に挿し絵や映画などの後付けのイメージなんですね。

  

ファンの方なら、その事はある程度知っていると思うのですが、まあ目くじら立てて否定するというものでもないし、例の英国のTVシリーズが見事にその線でビジュアル化したものですから、すっかりその気になって、疑いもしなくなってました。

  

それだけに、映画館で予告編を見たとき、こいつはまずいんじゃないの?と思ったことは事実です。名前と基本設定だけいただいて、中身は全然違う好き勝手なお話にしてしまうのは、ハリウッドのお得意パターンですのでね(例えば「GODZILLA」ね)。ただのおふざけアクションでしかないんじゃないの?とね。

  

ところがこの映画の登場人物は、既存のイメージではなく逆に原作の設定を改めて分析しなおし、「本当はこう書かれているんだ!」という確固たる自信をもった、新解釈で性格付けされているとの事です。つまり、考えようによっては「新解釈」ではなく、「真・解釈」。

  

どこが?というと、例えば確かに世捨て人的な自堕落な生活パターンとか、実は格闘が得意とか、ドイルはホームズについて書いてますね。特に、初期の設定はかなりエキセントリック。ワトソンについても、確か(推論では)3度結婚したはずですので、小太りの愚図なおじさんではそれは無理というもの。と考えると、それなりにいい男でも不思議は無い。

  

で、「極めて論理的に」こういう天衣無縫な肉体派ホームズ像と、二枚目の聡明なワトソン像とあいなったそうで、「理論的に証明できれば、どんなに不思議に思えても、それこそが真実だ」と言うわけでしょうかね。でも、そんな説明を聞くまでもなく、映画が始まって10分も経たないうちに、この設定この配役に完全に納得している自分がおりました。

  

それほどぐいぐい引き込まれるだけの見事な演技、演出、美術がそろって、それは完璧に19世紀末の「ホームズの時代のロンドン」を再現してます。このいかにもグレーでダークな空気感は、ちょっとティム・バートンの「スゥイーニー・トッド」の美術を思い出しました。派手なアクションも浮いておらず、必然性すら感じさせますし、ホームズ得意のちょっとした「初歩の」推理ネタもちりばめられていて、初心者からディープなホームズファンまで飽きさせる事はありません。でまた凄い事に、ガイ・リッチー監督の演出は、まったく「だるみ」というものを感じさせない。最後までスピード感を失わず、しかも荒っぽくなる事もありません。緻密にダイナミック! 

 
   
 

ホームズファンとしてのご贔屓点をすべて差し引いても、心から楽しめた快作と言えます。でも特に、ジュード・ロウのワトスンにはやられましたね。こんなカッコいいワトスンは初めてでした。もちろん、ロバート・ダウニー・Jrの新・ホームズはお見事。最初の心配はどこへやら、これから原作を読むときは、おふたかたのイメージが付いて回りそうな気配ですが、それもまた、楽しそうですね!

2010年4月 4日 (日)

「ダレン・シャン」 観て来ました・・・が

100403da1「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」観に行ったときの予告編を奥さんが気に入ってね。観たいと言うので「シャーロック・ホームズ」を後回しにして、「ダレン・シャン」、観に行ったのですがね。う~ん、どうでしょう・・・最近こういうパターン、多い感じで・・・

  
  
  

「ハリー・ポッター」以来、フツーの男の子がある日突然自分の本当の姿とその超能力を知り、仲間とともに強力な悪に立ち向かう、というパターンの少年少女向けファンタジー調活劇が、あれこれ乱立しているようですね。この「ダレン・シャン」も、その一つ、と言ったら怒られるのかな。魔法使いや神の子の代わりに「バンパイヤ」、という似たような設定。中心人物的に運命付けられた設定も良く似ています。おどろおどろしい魔物やクリーチャーの登場も、超常の力を持って戦うスタイルも、笑っちゃうほど同じです・・・

  
  

ただ、ハリポタはもちろん「パーシー・ジャクソン」と比べても、決め手に欠けるというか、ビシッとしたところが不足かな。クライマックスの戦いのシーンも早送りみたいな表現のせいか、何が起きているのかよく分からなくって感情移入がしづらいし、さあ、これからだ、というところでなんと終わってしまって、当然のように次回作に続く(らしい)尻切れトンボの感じなど、どうも釈然としません。全体の印象は、ハリーやパーシーよりも、若干対象年齢が低そうな感じがしましたが、どうなんでしょ?

  
  

パーシーもこの作品も、何ヵ月か後には第2作が公開されるのでしょうけど、次回はどうしようかな?とりあえず、やっぱり「シャーロック・ホームズ」を観に行こうっと!

2010年3月 6日 (土)

「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」 クリス・コロンバスの美術は侮れません!

100305娘が以前から興味あり、と言っていた事もあり、レイトショー価格で家族3人で観てきました。目当ては「ハリポタ」初期の監督、クリス・コロンバスの美術センスね。品がありますよね。この人の作品は。

  
  
  
  

「ハリー・ポッター」は、奥さんと娘は原作読んでまして、映画も全部観てますがね、自分は映画だけのお付き合い。とはいえ、やたらと成長してしまった主人公トリオを子供フィルターかけまくりながら観るのもかなりつらくて、早いところ大団円となってほしいのが正直なところです。

  

わが家のハリポタ映画の評価は、特に娘と自分はね、もう1作目と2作目に限る、逆にハズレなのは3作目ね、で意見があってます。巷では、3作目はけっこう評判良いとも聞きますが、我が家に限ってはイマイチですね。

   

どこが、というと、「美術」と答えるわけで。特に「ホグワーツ」の画面映り具合について、初期2作は夢のあるジュニア文学的「華やかさ」「美しさ」を感じて、いかにも「名門」という印象だったのに、3作目はホラー色強調のせいかほとんど「廃墟」のように感じてね。この辺は趣味もありますが、ファンタジーですので綺麗に撮ったほうが気分だったわけで。

   

で、その初期作品の監督であったクリス・コロンバスさんの、予告編見た限りでは「ハリポタ」にかなりかぶった感じのファンタジー系作品だというので、観に行ってみたわけです。

  

感想としては、まさに期待通り!冥界だのオリンポスの神殿だの、果てはラスベガスのカジノやナッシュビルのパルテノン神殿(!)まで、クリーチャーのデザインや戦闘シーンなども含めて、なかなか美しい造形と画面のセンスで楽しませてくれました。ストーリーはあまりに直球、単純明快、ヒネリなしでハリポタより対象年齢低そうなのが、娘も成人しちゃった我が家にはつらいところです。でも、良くありがちな、ホラーというより悪趣味な、ドロドロゲロゲロスプラッタでダーティな画面作りに落ち込まず、どんなシーンでもある種の気品を保っているところがこの監督の持ち味と再確認して、十分に楽しませていただきました。

  
  

原作は全5部構成で、映画も2作目の予定があるとか。ここから更に新鮮味を出すのはかなり難しそうですが、「センスの良いファンタジー」として、良い方向に育てていってほしいものですね。

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