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カテゴリー「川本真琴」の14件の記事

2013年10月26日 (土)

「川本真琴」天才説   その14 「願いがかわるまでに」がかえるもの

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あの「音楽の世界へようこそ」以降、ほぼ年1作ペースで新作CD(ミニアルバム?)を発表し、昨今はツアーやアイドルへの楽曲提供など、「積極的な」ペースで活動されている川本さんですが、今作はいつも以上に驚かされました!その方向性と受ける印象の違いに・・・

 
 
 

「音楽の世界へようこそ」以降、というよりもっとさかのぼって2006年の「mihomihomakoto」や「タイガーフェイクファ 山羊王のテーマ」のあたりから、川本さんの作品からはSONY時代の青春的切なさや苦しさよりも、一皮むけたおおらかさ、言い換えれば「幸せ感」を強く感じるようになったと今まで書いてきました。その「幸せ感」は表面的な表現よりは、つらい雌伏の時期を乗り越えて掴んだ、音楽と素直に向き合える充実感から来るものが一番とは感じます。ただ確かにちょっと懐かしテイストかつシンプルなメロディーとアレンジ(例えば「アイラブユー」のフォーク調)を使っての手法が担う部分もあることは否定はできないと思います。その辺は「フェアリー・・・」や「・・・幽霊」でも(形を変えて十分な変化はさせているとはいうものの)継承されていると感じています。

 
 

ところが本作を最初に聞いた時に感じたのは近作にあふれる懐かし調や自然主義的視点、ミニマルでトラディショナルな音作りとはむしろ対極な、「現代的、都会的に洗練されたおしゃれな」作詞作曲編曲そして歌唱でありました。CD入手前に川本さんのHPの記事で予習(カンニング?)した折にも、聞く直前に目を通したCD付属の豊田道倫さんのライナーノーツにも、本作は「ネオソウル」だと書かれておりますが、ねおそうる自体を分かっていない自分にも、「あ、こういう感じの音ね」と何となく分かるような直球の曲作りにはなっているようでした。ただあまりにも大きくそちらに振ったように感じたため、いつも以上に驚いたのだと思います。
 
 
 
もう一つのとまどいはこれも今までにない「耳あたりの良さ」(変な表現ですが)です。「音楽の・・・」を初めて聞いた時には、特に最初の出だし数音から「重量感」とも言えるような何とも言えない重みから来る期待感、わくわく感を感じたのですが、本作はそういう「引っかかり」をほとんど感じず、本当にサラッと全5曲を聞けてしまいました。で、正直拍子抜けしてしまい、繰り返し聞いたのですが、何回聞いてもどこかですうっと集中力が抜けてしまうような不思議な感覚に陥りました。
 
 
 
これはどういう事なのかちょっと悩みました。ひょっとしたら本作はいまいちの出来なのか?心に訴えるものがない凡作なのか・・・
 
 

ところが、更に聞き込むうちに(正確には聞き流すうちに)、少し正体が見えてきた気がします。キーワードはまずはやはり近作に共通する「幸せ感」。そして作品世界を今まで以上に広げる、客観的な表現による新たなアプローチ。この2つの融合により切り開かれ始めた「
次世代川本流」のスタートがここにあるのかなと。
 
 
 
今年川本さんはアイドルさんや声優さんへの(つまり他者への)楽曲提供という新境地に足を踏み出しています。これの意味するものは、曲作りについて、より客観性を上げる必要があったという事だと思います。SONY時代から基本的に自分の為に曲作りをしてきた川本さんにとって、「音楽の・・・」以降がいくら新しい川本流といってもそれは自分自身という「結界」の中の変化と思います。ところが他人への曲提供となれば、少なくとも相手方の世界観を客観的に表現する必要が出てくるわけで、今までとは全く違うアプローチが必要となってきたのだと推測します。そしてその経験のご自身向け作品へのフィードバックが、最近の、若しくはこれまでの「川本真琴」イメージ(ふわりキャラとか自然志向とかミニマル&オーセンティック路線とか)を覆すような、大人で都会的な詩の世界や音作りに見事に結実したのではないかと思います。つまり、活動の幅を広げたことが自身の作品の世界観を拡げ、スケールアップにつながったと考えられるわけです。
 
 
 
一方、さらっと聞き流してしまえると思う割には、聞いた後の感覚が何ともさわやかというか、気持ちが良いのです。何度聞いてもそうですし、それ以上に「何度でも通しで聴きたくなる」のです。これは不思議な感覚です。普通だったらサラッとしすぎの作品ならもういいやとすぐに飽きちゃいそうなのですが、繰り返し何度でも何度でも聞いてしまえる気持ち良さ。単に川本さんご贔屓では語れない「気持ち良さ」。これ結局はいつもの「幸せ感」から来ているんだと気づきました。タイトルチューンの「願いがかわるまでに」は勿論幸せ感直球ど真ん中狙いで分かりやすいですが、実験的な「fish」も、何よりカッコつけ系のネオソウル3曲も、実は「新・川本流」幸せ感をしっかり継承したうえで、さらに新境地を模索する新しい試みなんだなと気づいたわけです。
 
 
 
 
「川本真琴」の天才性は、結局のところこのように「今ある自己を破壊(若しくは改革)」し続ける、「かえてゆく能力」なのかもしれません。SONY時代からのリボーンは大変な年月と葛藤があったと思いますが、結果として「幸せ感」あふれる新生川本真琴の世界を新たに構築し、進化し続けて来ました。本作はその「幸せ感」はそのままに、それを表現するために長い時間をかけて築き上げた新・川本流の「スタイル」を、再び破壊し再構築するプロセスに入ったことを私たちに告知してくれた作品なのかもしれません。本作は5曲入りというボリュウムですが、これを最初のステップとするならば、いつか姿を現す(かも知れない)フルアルバムでは、「音楽の・・・」とはまた全く違うアプローチで完成した「新・音楽の世界」を聞かせてくれるのかもしれません。
 
 
 
 
 
本作はおまけのDVDも写真集もついてません。久々に音楽CDのみの作品。こんなところにも、近作以上に「新しい音を聞いてほしい!」という川本さんの強いメッセージを感じる気がするのは私だけでしょうか・・・

あの

2012年10月18日 (木)

「川本真琴」天才説   その13 「川本真琴 and 幽霊」は幽霊的?

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9月26日に発売された川本ファン待望の2012年新譜「川本真琴and幽霊」、もちろん予約して発売日GETしておりました!ただ前作と比べると何かミステリアスなものを感じております。それは多分相方佐内正史さんの幽霊的不思議感・・・いったい何者?そしてなぜ?

 
 

音楽なんて事前情報なしでも、聞いてHAPPYになれればそれでいいのだ!と基本的にはおもっていますが、本作についてはちょっと引っかかるものがありました。それは川本さんについてというより、相方の「佐内正史」さんについてです。木村伊兵衛賞受賞の著名且つ気鋭の写真家であることすら不勉強で良く存じ上げず、どなた?と調べて初めて別の畑の方と知った体たらくなのですが、問題は佐内さんの「音楽活動」についての情報が全然ヒットしないことで。以前から川本さん作品のジャケ写などを多く手掛けていらしたそうですから、今回も同封の写真集やPV監修についてのみなら、あ、音楽とビジュアルの良くある「コラボユニット」ね、と、シンプルに理解できるのですがね。事前にアップされた今回のメイン曲(?)「first flight night」のPVでギターを弾いているおじさん(失礼)がご本人ですので、となれば音楽活動もする方、とおもって調べてみたらそれらしい記事が全くない。さらに調べると「やさぐれヤーさんのテーマ〜ドルフィン・ブルース〜」の間奏でセリフをしゃべっていたりはしていたようですが、今回は曲(若しくは詩)も川本さんと共作のように書かれているのですがね。

 
 

で、入手したCDを聞いてみるとさらに不思議が増幅!う、歌が下手だ!(たびたび失礼!)朗読も、味はあるけど決してうまくはない(「桜三月散歩道」の井上陽水を連想)。要は重ねて失礼ながら十歩譲っても、歌に関してはプロの仕事ではありません。ではなんで、なんで有名写真家が「ミュージシャン」として「新ユニット」のかたちでコラボしているのか?


このミステリーは、「作品」全体の世界観を考え感じることで何となく少し正体が見えてくる気がします。どの曲もメチャメチャシンプル、というかアレンジがこれ以上削れないだろうと思わせるほどミニマルな表現になっています。それにより、各曲の歌詞や歌唱がものすごく際立って聞こえ、ストレートに、且つ限りなく優しく甘くそして切なく心に届いてくる気がします。それは川本さんの作品群の中では例えば「ピカピカ」あたりの対極に位置するように感じるミニマルさであり、「音楽の世界へようこそ」の中でも実験的に試された手法の現時点での集大成なのかもしれません。

 
 

その中で佐内さん参加の音楽面での意味は、プロ的テクニックによって表現される緊張感とは対極の、人間味、温かさ、日常性の表現を際立たせるためのような気がします。「音楽の世界へようこそ」で、基本的にスタジオ録音なのにどことなくライブ演奏のような粗さをあえて残した整えすぎない音作りにより、独特の温かい雰囲気を醸し出していましたが、本作の佐内さんはその味をもっとストレートに見せるキーなのかなと感じました。


もう一つ感じるのは佐内さん自身とその作品の「空気感」が与える影響。同梱の「写真集」的小冊子の写真や、本作及び前作「フェアリー・チューンズ」のPV監督&撮影(も彼です)、そしておそらく「音楽の・・・」のジャケ写等の写真も佐内さんと思うのですが(詳しい方教えてください!)、それらから共通して感じる被写体との独特の距離感が(それは近すぎず離れすぎずの不思議な感覚なのですが)、彼のキャラクター的空気感となって音楽面でも色濃く反映しており、それが川本さんの今回のミニマル的トライとうまく反応し合っているのではないかと思います。

 
 

前作「フェアリーチューンズ」では言いたいことてんこ盛りのにぎやかさだった(特にDVD)川本ワールドですが、本作は対照的にとことん絞り込んだタイトでミニマルな世界観を作り上げていて、コンセプチュアルな度合いはむしろ強くなっていると思います。畑違いの「盟友」佐内さんが本作でどうして音楽面まで「川本真琴」と対等にコラボすることになったのかその経緯は全く分かりませんが、目指す方向性が同じなら「分業」するよりも一緒にやった方が面白いものが出来るのではないかと考えたのかもしれません。そして確かに、他には無い独特の魅力ある「作品集」を作り出すのに成功したと言えるとおもいます。

 
 
  

ただ、佐内さん写真集の写真は(ミニマル的コンセプトに合わせるためにあえて小さく載せたのでしょうが)せっかくなのでもう少し大きめにしてほしかったな、というのと、各曲ともきっちりと世界観を合わせているために、一曲くらい外した曲があっても良かったかな、というあたりが小さな要望ですかね。また本作の曲想からはどことなく昔のSONY時代を感じるものがあって、ちょっぴり懐かしくも楽しかったです。これは良い意味でね!

 

 

今後も「and 幽霊」名義の活動が続くのか、「川本真琴」単独名義の次作が用意されるのか全く分かりませんが、都度新しいことをおもいついて自由に楽しく作り上げている感じがとてもいいですね。メジャーへの踏み台とは別の、インディーズだからこその自由を実践している感覚こそが、新しい「川本流」になってきているのでしょう!活動も活発化しているようですし、ますます楽しませて頂けそうです!


 
 

追記:初回限定特典「愛の才能ライブパフォーマンス」収録DVD、最高でした!両極あっての川本真琴!!ホントかっこいいですこれも!

2011年6月25日 (土)

「川本真琴」天才説   その12 「フェアリーチューンズ」はフェアリーチューンズ!

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意外と早く、というのが正直な気持ちであり、嬉しい誤算でもありました!あの7~8年前の、消息不明期から考えたら夢のようです。そしてまた、新しい「川本流」のユニークな手法で見せて(聞かせて)楽しませていただきました!どうやって思いつくんでしょうね!

  

CDとDVDのコンビで定価税込2415円と一般論としてお買い得の設定なんでしょうが、ファンにとっては価格設定うんぬんなどはどうでも良いことではあります。とはいえ、内容的には不思議な構成といえないこともありません。基本は「シングルCD」とか「マキシCD」と呼ばれる範疇なんでしょうけど。一般的にシングルCDは「シングルヒット」を狙って作るんでしょうから、構成上まずはヒット狙いの曲を中心に添えるもんだと思ってました。でも聴いてみると、ヒット狙いがあるとすれば最後の「息抜きしようよ」がそれかなあという感じではありますが、そんなことよりも全体的な世界観創りを優先させたような(ミニミニアルバム的?)構成に感じました。しかも、CD収録の4曲だけではなく、DVDまで全部通しで鑑賞した時に「あ、そうなんだ」という感じで伝わってくるような、決して押しつけがましくはないのですがそれでいて十分に明確な意思を感じる「世界観」をね。そしてそれは、「純度100%の川本ワールド」!

 

「ミホミホマコト」の時も、6曲入りミニアルバムに2曲分のDVDが付いていましたが、あちらはあくまでも収録曲のプロモ用であり、一般的なおまけ的構成でした。それに対して今回のは、ボリューム的にはむしろDVDの方が大きくしかも多彩という、ユニークな内容となっています。「うわさの」ぐだぐだなステージ模様が堪能できるのは地方のファン(や、さすがにライブに出かける元気のないおやじファン)にとっては貴重でありがたい限りですし、「You-Tube」でさんざんリプレイした「アイラブユー」のプロモ映像が、メイキングともども高画質/大画面で観られるのも最高のプレゼントです。

  

作品構成としては、CD・DVDともに、まずは導入的な曲や映像で「川本ワールド」にいざない、元気の出る曲や動画などを挟みながら、最後は思い入れたっぷりの「息抜きしようよ」で締める、という流れになっているようです。この曲自体は、「アイラブユー」もそうでしたがひょっとするとそれ以上に甘く切ない、タイムレスな名曲の資格十分ですね。まさに文字通りの「フェアリーチューン」。本年度のヘビロテ曲確定ですな。

 

そんな「川本ワールド」なわけですが、DVD映像では「川本真琴」として「創られた」部分、「創った」部分はもちろん、「素」のままの部分までしっかりさらけ出しているのが非常に印象的でした。いわゆるメイキング映像より一歩深く、「川本和代」部分まで踏み込んでいる。それが「げーのー人」としてどうなのかは賛否あるのかもしれません。特に、「15年前」の川本さんのイメージを今もベストとしているファンの方にはそうでしょう。

  
 

ただ肯定サイドからおもうことは、昨年の9年ぶりのサードアルバム「音楽の世界へようこそ」も、それに続くSONY時代BEST版「The Complete Collection 1996~2001」も、自分的解釈ではそれぞれの時点での「川本真琴の現在地点」を正直にストレートに提示したものであると考えてきましたので、今作もその流れで考えると理解も共感もね、自分なりにできるわけです。決して露悪趣味からの作風ではないと考えるのは、SONY時代のアイドル歌手としての葛藤について Complete Collection のライナーノーツで書かれていたのを読んだからであり、「創られただけの自分」というものに、きっとものすごい抵抗感を持っていられるのではないか、とおもいあたるからです。そしてそんな自分を否定してトラのぬいぐるみをかぶっても、結局は逃れられない「川本真琴」という「自分自身」と、真剣に対峙してゆこうとどこかのタイミングで決めたのだろうとおもうからです。

  


 

例によって、本当に癒される作品です。「幸せ感」にあふれた、最近の川本さんらしい素敵な作品です。表面的な「ゆるさ」は、「音楽の・・・」よりも「山羊O」や「ミホミホマコト」に近いものがあるのかもしれませんが、通しで聴くと「芯の強さ」を感じるところがあり、それはやはり「川本真琴」の本流作品であるという、ある種の「覚悟」のようなものから来ているのかもしれません。高い音楽性を持ち続けながら、でも型にはまるよりは「自分らしさ」や「自由」を求めて新しい表現に挑戦し続ける姿勢。SONY時代の葛藤とは違うスタンスとはいえ、クリエーターとしての探究心はますます強まっているのでしょう。そのなかで、今つかみつつある自分のスタイルに自信を深めてきてもいるのでしょう。冒頭に書いたように、「新しいユニークな手法」を使っているのにしっかり川本流を感じるのも、そんな自信から来ているのかもしれません・・・

2010年2月27日 (土)

「川本真琴」天才説   その11 「The Complete Singles Collection 1996~2001」の1995~2010

100227kawa2年初からのリリースラッシュも、この「ベスト版」で一段落(のはず)です。ファン組にとっては嬉しい悲鳴ですね。でもどうやらこのアルバム、予想以上に「音楽の世界へようこそ」としっかりリンクしている気がします!

 
 
   

このアルバムはね、タイトルにあるように「1996年から2001年までのシングル集」ですので、もちろんバージョン違いはともか くも、ブロッサム以外は大体シングルとアルバムのどちらかで聴いていましたので、半ばお付き合い気分。デビュー前の未発表音源とか、KARAOKE音源 とかもね、まあ「おまけ」というか、悪く言えば尺伸ばしじゃないの?くらいに甘く見ていましたまことに申し訳ありません!!!  

 
   

初回特典として、このなんともね、という感じの川本さん自筆のイラスト入り紙ケースと、ソニー時代の貴重な貴重なスチールが満載の(本当にお綺麗です!)ミニ写真集が付いてくるのですが、この写真集に「ディレクターズノート」というタイトルで、収録各曲のこれも貴重な貴重な、当時のよもやま話が載っています。

   
      

このブログはまあ、「無責任な感想文」をえらそうに書き連ねているだけで、もしも川本さんが読んだら噴飯ものかも知れませんね。特にソニー時代の作品については、「愛の才能」でその個性と才能に衝撃を受けて以来、自分的に新作を聴けば聴くほど素直に入り込めない部分に悩んだ時期があったようなことを書いたり、その個性、特にいわゆる「早口言葉」については、戦略的ではなく自然にわきあがる独特の表現方法ではないかなど、知った風な勝手な意見を書いてきました。ところが・・・

  
  

この「ディレクターズノート」を読むと、確かに最初は武器であったその独自の表現方法に、次第に縛られてもがき苦しむ当時の様子が非常に生々しく書かれています。それは想像を絶するプレッシャーであったようです。なぜあれだけのポジションに短期間に登りつめながらあれだけ寡作になったのか、これを読むと本当によく分かります。そして、本当に切なくなります・・・

 
  

デビュー前の、「LUPINO」名での未発表音源は、おそらくデビュー前年の1995年頃に録音されたもので、伝わってくるのは「音楽をやれることが楽しくて楽しくてたまらない!」、一人の若くはつらつとした感性です。怖いものなどなにもない、将来の不安より今を生きる喜びにあふれた感性です!

  
  

それを念頭にデビュー以降の作品を順に聴くと、次第に歌詞や曲想、歌唱法が変わってゆくことに改めて気づきます。特に「ピカピカ」以降は少しずつ、少しずつ、いわゆる「川本流」から離れ、いわゆる「J-POP」から距離を置き始めていたんだなと、改めて気づきます。初期作品のKARAOKE音源収録の意味も、実は後期シングルにKARAOKEは入っていなかった、つまりは初期の「J-POPアイドル路線時代」と「それ以降」の変化を暗に表現するためだとおもえば分かる気もします(考えすぎか・・・)。そして2001年の「ブロッサム」で、このアルバムの「時代」は終わるわけです。「ブロッサム」は本当に美しい曲ですが、はっきり言ってもう、いわゆる「J-POP」系シングル曲の体をなしているかはギリギリのところとおもいます。

  
  

また、ソニー時代の作品には、青春期の何とも言えない「切なさ」を常に感じるのですがね。通して聴くと、初期作品では曲中の登場人物に投影された「客観的な」切なさに感じるのが、後期ではむしろ、川本さん自身の「主観的な」切なさをダイレクトに感じてしまいます。でも同時に、なにかそれを破ろうとする、アーティストとしての前向きなもの、ひたむきに新しいものを求める姿勢も感じられます。

  
  

で、「音楽の世界へようこそ」です。自分はこの3rdアルバムは、川本さんが「今」伝えたい、新しい「川本流・音楽の世界」をコンセプトとしていると考えています。ソニー以降、ここに来るまでには本当にいろいろあったとおもいますが、今この3rdから伝わってくるのは不思議な温かさと「幸せ感」であり、ソニー時代の「切なさ」ではありません。これが、アーティスト「川本真琴」の現在地、いろいろなものを乗り越えた到達点ということなのだろうな、とおもいます。

  
  

とすれば、とすればね、新作3rdアルバムと同時期にソニー時代の全曲集を、しかもデビュー前の未完成な音源までさらけ出してリリースした意味、理由が、少し分かった気がします。つまり「音楽の世界へようこそ」と「The Complete Singles Collection 1996~2001」は、実は2つでひとつであり、通しで聴いた時、デビュー前から今日までの15年(!)にわたる「川本真琴」という物語が完成する、ということなのかな、とおもいます。初期の作品と新作を比較して、どちらが好きだというのは自由なわけですが、川本さんとしては、そういうこと以上に、3rdアルバムで表現した「今」に至る軌跡とその意味を、しっかりと提示しておきたかったのかも知れません。


    
  
  

などとね、またまた川本さんに見つかったら怒られそうな勝手な「感想」をダラダラと書き連ねてしまっていい歳をして自己嫌悪ですが、ますます応援したい気持ちに免じてお許しいただければとおもいます。さて次はどんな新しい「川本流」を見せていただけるのか?あまり待たせないでいただけると嬉しいんですけどね!

2010年2月22日 (月)

「川本真琴」天才説   その10 「音楽の世界へようこそ」の音楽の世界

100219kawa2 正直なところ、またやられた!という感じです。川本さんの作品は、いつも意外な方向性を見せつけてくれるのですが、今回なにより驚かされたのは、その完成度の高さと骨太さです!そして全編にただよう、不思議な「幸せ感」・・・もっとも表現したかったのはこれなのでしょうか。

  
   
   
   

いいアルバムの多くは不思議なことに、最初の数音を聴いただけでその良さがわかるというか、何とも言えないワクワク感に包まれるものです。嬉しいことに、この川本さん9年ぶり(!)の「真・3rdアルバム」も、まさにそんな感じで始まります。そして一曲目の「音楽の世界へようこそ」によって、このアルバムに文字通り誘われ、あとはぐいぐい引き込まれてゆくのですがね。

   
   

そのタイトルから予想した以上に、全体をつらぬく背骨を感じる、というか、ものすごく練りこまれた音作り、曲作りのされたアルバムだとおもいます。一曲一曲はバラエティに富んでおり、ハードロックからバラードから弾き語りからレゲエ調から、変幻自在に切り替わってゆきます。なのにばらばらした感じが全くなく、強固な統一感すら感じます。まるで全体が一つの「組曲」のように。

  
  

とすれば、これはある種の「コンセプトアルバム」と言ってよいかもしれません。大上段に構えたようなタイトルチューンを一曲目に持ってきたのも、そう考えると分かる気もします。「サージェント・ペパーズ」とか「マジカル・ミステリーツアー」なんかを、なぜか連想してしまいました。

   
  

では何が「コンセプト」?というわけなんですが、表面的にはね、自然主義的なものの見方、感じ方を表しているような気はします。でもそれはやはり表層的な見方かな。本質的には川本さんが過ごした時間の中で、感じて、考えて、悩んで、見つけて、ということを繰り返した結果の、一人の詩人且つ音楽家の「今」、ということではないかな、と考えています。思い付きですけどね。

   
   

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音楽性から感じた事のひとつは、この人の本質はロックなんだと再認識させられたことです。出だしから3曲目まで一気に走るノリは、SONY時代の「川本流」というよりは、むしろ懐かしの「ブリティッシュロック」や「サイケデリックロック」を感じます。今時あのギターフレーズかよ、ビートルズかよゼッペリンかよ!というくらいおじさんには感涙ものの、逆に若い人ついてこれますか?と心配になってしまうような、ある種「古典的・正統的」なロックな音づくり。逆にバラード系には、ニューフォークとかサイモン&ガーファンクルを感じたりね。ここにはあのSONY時代の、甘酸っぱいJ-POPな臭いはすでにありません。

  
  

この「古典的・正統的」ともいえる音づくりが、この時代にあってむしろ独特の存在感、本物感、そして気骨すら感じさせるところが非常に面白く感じます。シンプルなんですが粗野ではない。むしろとことん研ぎ澄まされた作りこみ感と、バンドのノリで突き抜けたドライブ感のバランスが絶妙です。歌い方についても、曲ごとに発声法を変えるなど、徹底した音づくりへのこだわりが感じられます。ライナーノーツのデータにアレンジャー名の記載がないので、かなりの部分を川本さんが編曲したということでしょうか。とすれば、アルバム全体の統一感にも納得がゆくところです。

    
   

そしてやはり、「あの頃の川本真琴」の代名詞だった「早口言葉」はこのアルバムではほぼ封印されています。若さを免罪符にした、あのカミソリのような破壊的な歌詞も、ここにはありません。このあたりは予想通りということも出来るのですが、とはいえ歌詞自体の切れ味が落ちたり丸くなったというよりは、表現する対象が変わっただけのようで、むしろ鋭さに深みや洗練さが加わったというのが正しいところだとおもいます。

  
 

また、山羊Omihomihomakoto方向の「ゆるキャラ路線」予想は見事に外れたようです。確かに「せっぱ詰まった感」こそしないのですが、音や詩の「深み」が「課外活動」とは全然違います。ただ軽いのとは本質的に違うとおもいます。本気モードとお遊び(失礼!)ではこんなにも違うのかと、むしろ驚かされたおもいです。

    
  

ところが、そのお遊びゆるキャラ路線の最大の持ち味だった「幸せ感」については、むしろ増幅した形で受け継がれているようです。聴いた後に残るなんとも不思議な幸せ感は、切なさや不安感を強く感じたSONY時代の作品には(自分には)見出せなかった感覚ですが、独立後の苦しい活動の中で、それを乗り越えて手に入れた、今の川本さんの最大の武器であり、魅力なのでしょう。「アイラブユー」や「ポンタゴ」に限らず、どの曲を聞いても感じられるのがまた凄いところです。    

 
  

例によって、勝手な感想文に終始してしまいましたが、ブログを書き始めて1年以内でこんな重要な節目に出会えるとは本当に幸運だとおもいます。とにかく長い事待った甲斐があったこれは、最近では稀有な、見事に作りこまれた良質のコンセプトアルバムと言えますし、聴くたびに幸せな時間にひたれる、最高の贈り物だと感じています。

  
 
   
  

初めは、正直大丈夫か?こんな大層なタイトル付けて、とおもったんですね。で、もちろん今はね、本当に感心しています。あれだけのものをパッと捨てて、なお且つ新しい立ち位置でこれだけのものを創りあげるのですからね。歌手の方を最近は気安く「アーティスト」と呼ぶようですが、真の意味での「アーティスト」の称号は、川本さんのような才能にこそ、与えるべきではないかとおもいますね。

2010年2月12日 (金)

「川本真琴」天才説   その9 「アイラブユー」にアイラブユー

100211大げさに言えば、「音楽を聴く」という行為は、自分なりの「幸せ感」を求める事かな、とおもいます。川本さんの近作には、うまく言えないんですが何か不思議な「幸せ感」を感じるんですね・・・

   
   
  

2月11日に、久しぶりの、本当に久しぶりのPVがyou tubeで発表されました。曲は2月19日発売予定の3rdアルバム「音楽の世界へようこそ」収録曲「アイラブユー」で、監督は「あんにょん由美香」の松江哲明さんということです。主題歌「ほんとうのはなし」のPV製作が縁で企画され、お得意のセミドキュメンタリータッチで、全編福井ロケで製作されたそうです。

 http://www.youtube.com/watch?v=spbKflrBl-8    ←you tube PV動画

http://www.cinemacafe.net/news/cgi/release/2010/02/7604/   ←関連記事

  

この「アイラブユー」という曲については、川本さんご贔屓系のブログなどで、コンサートで聴いたよ良かったよ、なご意見が多いのを存じておりましたので、かなり期待はありました。ただ裏返せば3rdアルバムの出来に見当をつける基準にもなるわけで、正直期待と不安が入り混じった心理状態で聴いてみたのですが・・・

  
  

何でしょう、この何とも言えない不思議な懐かしさは。最初に感じたのは、70年代的な「フォーク歌謡」のイメージでした。あくまでも甘く切なく限りなく優しく、このいい歳になったおじさんを青春時代にタイムスリップさせるような懐かしくも美しいメロディラインがそこにありました。

  
  

あまりの心地よさに続けて何度も聴いてしまったのですが、何度か繰り返すうちに、これは決して単なるレトロ狙いではなく、もっと本質的な何か、「流行」とか「時代」とかを超えて、シンプルにストレートに心に響いてくる何かを表現しようとしているのではないか、と感じるようになりました。

  
  

若き日のあの「川本流」、まるでカラオケで歌われる事を拒否するような、あの鋭利な刃物のような作風はここにはありません。むしろ真逆な、数回聴いたら口ずさめるようなシンプルな曲作りであり、聴きようによっては「フツー」になった、とも言えます。また、「三枚目山羊王」等で示された最近の軽い路線そのままと、言えない事もありません。

  
  

でも、そういう表面的な部分だけで判断できない、奥行き感というか深みというか、もっと言えば「スタンダード」になりえる「強さ」を持った曲だとも感じています。ファンとしてのひいき目かどうかはともかく、お遊びではない真摯な姿勢を強く感じるところです。

  
  

それはやはり、この10年近くの川本さんの人生が、歩んできた道の険しさが、バックボーンとして存在するからだとおもいます。表面的には「ゆる~い」「マイペースの」活動の影には、どれほどの悩みや葛藤があった事かは計り知れません。それをおもいながらこの曲を聴いたとき、一見、結婚式でも歌えそうなただのナツカシ調ラブソングに思えるこの曲を、あえて「新生川本真琴」の前面にすえた意味が、何となく分かるような気がします。厳しい状況のなかで、それまで以上に「幸せ感」のただよう曲を産み出すことの出来る、川本さんの「強さ」、「凄さ」さえ感じます。

  
  
  

そして、そんな想いは、2月19日の「音楽の世界へようこそ」を通しで聴いたときに、きっと自分なりに確認出来るのだろうな、とおもっています。

2010年1月17日 (日)

「川本真琴」天才説   その8 突然の「シングルコレクション」で「1/2」は「1」になる?

100117kawamoto1ほんとうのはなし、どうなっているんでしょうね。「川本真琴」名義の真・3rdアルバム「音楽の世界へようこそ」、i Tunes配信開始「三枚目山羊王」に続き、こんどは「The Complete Singles Collection 1996~2001」の2/24発売が告知されました。しかも古巣のソニーから。完全復活、という事?

 
   
 
   
     

裏事情は一切わかりませんが、川本さんの真にやりたい音楽の方向性は、「音楽の・・・」で示してもらえるものと理解しています。とすれば、「山羊王」と「シングルコレクション」は、ある意味「音楽の・・・」のプロモーション的な位置づけといえるかな。前者は2nd以降現在までの、厳しい状況を支えた活動のまとめのひとつと言えるでしょうし、後者は逆に2nd近辺までの、「あの川本真琴」の総決算とおもえます。

 

「ゆるキャラ」を標榜しているような最近の川本さんのイメージからすると、この3作同時期発表発売というのはものすごく大胆、というか、(天才らしい?)理解を超えた急進的な展開なのですがね。見方を変えると、本命の「音楽の・・・」を現在の状況の中で単独で打ち出すのは、それはそれで結構ハードルが高いとも考えられますので(なにせインディーズレーベルでの発売)、「ソニー」時代の作品に再登場ねがうのは、川本さんにとってもまたとない有形無形のバックアップになるでしょうし、音源をもつ「ソニー」にとっても、10年待ち続けたわれらファン組にとっても、もちろん川本さんにとっても最高のタイミングでの「ウィンウィン」となるのでしょう。

 

この「シングルコレクション」、なんでもデビュー前の未発表音源まで聞くことが出来るそうですし、更にはなぜか、シングルではおまけ的なKARAOKE音源まで網羅されているような情報もあり、ついでに音質も現代の技術で当時よりリファインしているようですので、過去の2枚のアルバムとあわせて、事実上「ソニーの」川本真琴はすべて出し尽くす格好となるようです。まあ、例えれば今まで全体の「1/2」までしか出していなかったとすれば、これで「1」、完了、となるわけですね。

 

これらの事から改めて今回の流れを考えると、この3枚同時期発表とは、表面的には「音楽の世界へようこそ」の、現在考えられる最善のプロモ的な意味合いをもつ、と言えそうですが、同時に、今度こそ川本さんが「ソニーの川本真琴」を清算し、真に新しいステップを踏み出す大きなターニングポイントであり、決意表明なのだと自分には思えます。もちろん契約的に問題がなければ、これからもソニー時代の曲をコンサートなどで取り上げることはあるでしょうけど、川本さんがこれから生み出すであろう新しい音楽は、まさに「川本越え」となるのでしょう。そして、その新しいステージへの招待状こそが、「音楽の世界へようこそ」なのでしょう、きっと・・・

 
 

「愛の才能」から「微熱」まではシングルを所有してますが、なぜかi-PODにシングル版は入れていないのに気がつき、さっそく懐かしの8センチCDからi Tuneに落として久しぶりにカップリング曲を聞いてみました。「1/2」のカップリングの「1」をはじめ、今聞くとなんでアルバムに入れなかったんだろうという気がするハイレベルな曲が多いなと、改めてね、おもいました。例えば「1/2」は確かに今聞いてもなかなか凄い曲ですし、天賦の才を感じさせるものがありますが、決してそれはまぐれではなく、基本的能力の高さがハンパではなかったんだなやはり、と再認識。


    
 

でもね、「三枚目山羊王」などの「ソニー以降」のいくつかの作品を知った今では、川本さんのこれからの作品にこそ、より大きな期待を持ってしまいます。川本さんの「今」がどのようなメンタリティかは計り知れませんが、彼女の発信する音楽は、どんどん「幸せ感」を増しているように感じてますのでね。

2010年1月14日 (木)

「川本真琴」天才説   その7 いきなりの「三枚目山羊王」は一枚目

100114km1ご存知の通り、川本さんのサイトに、明けおめのご挨拶とともにi Tunes Storeで「三枚目山羊王」が配信されるとの告知が!お知らせ用の?「山羊Oブログ」もスタートし、2月のアルバムに向けて一気に動き出しました。

 
 
  

このミニアルバムは、夏の山羊Oコンサートで超限定販売した(らしい)手作りCDが音源だそうで(どなたか間違ってたらツッコミを入れてください)、まあなんでこの時期に、というのは不明ですがね。

おもうに川本さんという人は、動き出すと一気、というところがあるのかも知れません。4年前(もうそんな前か!)の「mihomihomakoto」と「タイガーフェイクファ・山羊王のテーマ」のときも、それまで全然だったのがいきなりわずか一月の間にたて続けリリースでしたしね。本当に読めません・・・ 

 

なんにしても、「山羊O」のコンサートなどでナマ川本さんをお聴きになれた幸運な方はともかく、こちらは久しぶりでしたのでね。昨日DLして、すでに何度も聴きました。昨夏の「ほんとうのはなし」は、なんとも切なくしっとりした歌唱でまた新しい一面を見せてくれましたが、はたして今度はどんな「新・川本」が聴けるのか!

  
    

まあ、好きなアーティストの作品なら盲目的になんでもOK!と言ってしまえるほどには、おじさんはもうそんなにピュアな性格ではなくなっていましてね。正直、試聴ではあれ?と一瞬おもったのも事実です。

ところが、ちゃんとDLして通しで聴くと、これがまたとてもいい感じで。印象としては、全体にとにかく軽快でポップ。懐かしさも感じますが、レトロではありません。とっても癒されるような、明るくて楽しくてコミカルで、とにかく「軽い」ノリの、「幸せ感」のあふれるアルバムだとおもいます。

 

前半は「不思議ちゃん」感が強いですね。後半は軽快な、見事なまでに軽快でポップな曲がつづきます。今回も基本は3人のユニットものですが、4年前の2枚と違うのは、川本さんのソロ曲は(たぶん)1曲だけで、3人で歌っている(コーラスやパートごとで)率が高い点ですね。それでもどの曲もとてもていねいに歌っているのが伝わってきて、本当に気持ちよく聴けます。「ゆるさ」を売りにしている節もありますが、どうして、しっかりとした曲作りですよ。

確かにここには、あのミリオンセラー「川本真琴」の張りつめた緊張感はありません。どころか、その他のアルバムやマキシシングル(それぞれ、全く違う世界観)のどれともまた違う、とてもリラックスした感覚です。シャレで三枚目といってますが、この路線ではやはり一枚目。それでも、あの独特の声と節回しを聴くとやはり「川本真琴」の軸はぶれていないように感じるのが凄いところです。

  
    

でも一番うれしかったのは、「やっぱり天才だ!」とか「凄い!」とか言う前に、今回もまた素直に楽しくて素敵な音楽をとどけてくれた、ということですね。川本さんに、またまた感謝です!そして2月に期待・・・

2009年12月 4日 (金)

「川本真琴」天才説   その6 ようこそ!「音楽の世界へようこそ」

090709kawamoto11気がついたら、大変な事になっていました!2月19日に3rdアルバム「音楽の世界へようこそ」が発売されるそうですね。「山羊王・・・」からはや3年半。まさに「ようこそ!」です。

 
 

「あんにょん・・・」やライブ活動のニュースが増えてきたところで、いよいよ、という感じです!まだ公式サイトにはなにも情報はありません。実はここ数日、川本さん記事へのアクセスが妙に増えているので、これはなにかあるのかと先ほどググって見たらおっと!というわけで。

ちなみに「川本真琴 音楽の世界へようこそ」で検索したら50,800件ヒットしました。「あの人は今」に近い状態のアーティストとしては、破格の注目度でしょうか。

 

内容については、今語るべきものは何もありません。検索すると、収録曲の情報や、最近のライブでそれを聴いた方の感想などいろいろ出てきます。でも、結局自分の耳で聞くまではね。

 

とはいえ、「mihomiho・・・」も「山羊王・・・」も、結果的に即「愛聴盤」の仲間入りを果たしてくれましたが、ある意味完全に期待を裏切られた方向性でしたしね。「川本真琴」から「ゴブル・・・」への流れもそうでしたが、川本さんのアルバムは、どこから来るかわからないスリルのようなものがあります。「あんにょん・・・」の「ほんとうのはなし」も(ネットで聴いただけですが・・・)、ボーカルのみとはいえ、また新しい面を見せていただいたとおもいますし。

 

すでに30代になられているわけですから、初期の「青春は爆発だ!」(失礼・・・古いですね)的な、ある種暴力的なまでの強烈な作風ははなから期待していません。むしろ、川本さんの代名詞だったあの路線以外のところから、何が出てくるのかが楽しみです。ハードルをあげるなら、今回は「寄り道」ではなく「本線」。「真の新作アルバム」ですのでね。

   
  
  

でも、「天才・川本真琴の新作!」などと必要以上に過大な期待をするより、ありのままを楽しませていただこうとおもっています。メジャー時代とはちがう立ち位置からのフルアルバムだからこそ、おそらく川本さんが本当にやりたかった世界を見せて(聴かせて)いただけるのでしょうから。

 

12/7追記:川本さんの公式サイトにアルバムの告知が掲載されました。

http://www.salon-kawamoto.com/

2009年10月18日 (日)

「川本真琴」天才説   その5 「川本真琴」天才説再考

090709kawamoto8「川本真琴 天才」でググルと、11,700件ヒットしました!ためしに何件か覗いて見ると、皆さんとても真摯にしかも多彩に、川本さんの天才ぶりを分析し、応援されているようです。こちらはそんなにまじめに突っ込んだ分析をしていたわけでもなく、本当に自分の「皮膚感覚」みたいなところで「天才」を感じていただけですので、この「同志」(?)の多さと熱さには、むしろ意外な感じすらするわけですね。だって、川本さんはメジャーの音楽シーンからはほとんど消えているわけですよね、昨今。なのに、拙ブログでのアクセス件数も川本ネタはこのところ常に上位ですし、この盛り上がり(?)は何なのだろうと・・・

 

以前、1stアルバム「川本真琴」について、凄いとはおもうが自分にはしんどい、見たいな事を書きました。でね、実はその後、ちょくちょく聴くようになったんです。2nd「ゴブルディーグーク」も同様にね。なぜか分からないんですが、最近とてもすんなり聴けるようになったんですね。

 
 

なぜだろう、というわけなんですが、基本的には、ようやく自分の感性、というか、音楽を聴くセンスが、「川本真琴」の世界に追いついてきたのかなとおもうわけです。表面的に、あの歌詞の強烈さや早口言葉のような曲調を、それを歌い上げるあの伸びのあるハイトーンの「ロリ声」を、凄いぞ、個性的だぞ、天才だ、と祭り上げるのは簡単だったわけですが、本当にそれを実感し、共感できるまでには、こちら側のレベルがとても伴わなかったわけで。

 

そういう意味では、「mihomihomakoto」や「タイガーフェイクファ 山羊王のテーマ」は、自分にとって大変良いステップになったとおもいますね、今にしてみれば。「一般レベル」まで降りてきた作品に振れることで、改めて「頂点」への道が見えたというと大げさでしょうが、おかげでようやく、「川本真琴」の凄さを、心から体感できるようになってきた、という感じがします。

 
 

「川本真琴」以降(という言い方は失礼ですが、あえて言います)、多くの実力派アーティストがメジャーシーンで活躍しました。自分でも、たとえば宇多田ヒカルさんの曲は、川本さんの何倍も良く聴いています。ならば宇多田さんは「天才」か、と問われれば肯定するのに異論はないのですが、どちらかと言えば「秀才」と言うほうが当たっている気もするんですね。リスナーの求める方向性を、非常に的確にキャッチして、非常に的確に回答を出せる。だから常に耳ざわりが良い。プロとして、それはとても重要だとおもいますし、それができる宇多田さんはやはり凄いとおもいます。

 
 

でも、「自分独自の、画期的な方法論」をもって、相手に聞いた事もないような驚きをあたえるのが「天才」とするなら、川本さんこそまさにそのもの、と言えるとおもうわけです。昨日10月17日は故郷の福井でライブを開かれた旨、オフィシャルHPに載っておりました。そう言えば、この夏にHPもリニューアルし、ライブの回数も増えているようです。「川本真琴 完全復活」への胎動が始まったのかと、とても気になる今日この頃です。

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