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2015年5月 6日 (水)

「大映特撮映画DVDコレクション」第8号「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」 イリスにつながる?元祖ダーク系ガメラ映画

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昭和ガメラシリーズ唯一の、「大人向け」作品といわれています。要は子供が出てこないよ、という理由なんですが、それ以上にドロドロした欲望にまかせた残忍ですらある人間模様が真因ではないかと思います。そのダークさは、どこか平成第3作目に通じるような・・・




「大怪獣ガメラ」の成功を受けて、大映的には最大級の予算と製作陣を投入し、京都チームの大傑作「大魔神」とともに1966年(昭和41年)ゴールデンウイーク作品として大ヒットを記録した、大映映画史に燦然と輝く傑作!であるわりには、「昭和ガメラの中では異色作」とされて、「対ギャオス」など「子どもの味方だガメラ!系」に比べると扱いの地味な映画、という印象が、なんとなく付いて回ります。



とはいえ、個人的には大のお気に入りの映画。そのお気に入り理由の背骨の部分は、まさに「大人向けだぜ子どもなんか出る幕ないぜ!」と見事な程に割り切った、いわゆる本編部分のダークなストーリー展開によります。言ってしまえばガメラすら完全に脇役。主役はまさに「人間の醜い欲望と浅ましさ、罪と罰」だと思うのです。バルゴン自体も、見ようによってはそんな醜い大人たちの欲望の化身、ととらえることもできます。冒頭の小悪党たちの怪しげな顔合わせシーンから、危ない展開への期待と不安でいっぱいになります。もちろんこの時代の映画ですから、現代の作品ほど「リアリズム」に徹した生々しい表現ではないのですが、それでも小悪党たちそれぞれが、それぞれの欲望に操られてビビりながらも残忍に仲間を裏切ったり傷つけあってゆく様は、正直怪獣よりよほど恐ろしく感じちゃったりしますね。



というわけで、どんなにガメラが頑張っても、それ以前に「子供がよろこぶ作品」を作ろう、という姿勢が感じられない(というか、子どもに見せられないでしょw)という時点で、「この作品とその他」みたいな評価となっても仕方ないとは思います。自分はそこが好きなので文句ないのですが、ただ今回改めてじっくり観直してちょっと思ったことは、逆に本編がダークな犯罪ドラマにこだわり過ぎたために、本来の「怪獣映画」としての部分、つまり怪獣同士の対決シーンや人間対怪獣の叡智を尽くした戦いのシーンと、ドロドロ人間模様の折り合いが、記憶の印象ほど良くないな、と。



よく言えば二重三重のドラマ展開を、要所要所でうまく関連付けて、上手にまとめあげているともいえます。ただ逆に、もともと関連の薄い出来事を無理やりつなぎ合わせてゆくために、どうもそれぞれの設定に無理が出ているように感じられるわけです。



例えば本郷功次郎さん演じる主人公が、改心したとはいえ事件の原因を引き起こした犯人一味であるにもかかわらず対策本部の中心人物として迎えられ活躍する(つまり人間ドラマの設定を無理やり「対怪獣作戦」にリンクさせた?)とか、南国生まれの怪獣が冷凍光線を吐くとか入水すると皮膚が溶けるとか(つまりガメラの「火」に対する「氷」の対比の方を本編の「南国発の事件」という設定より重視した?)、大きい流れとして漠然と見ている分にはまあそんなものかなと思う事でも、ちょっと疑問がわくとそこらじゅうから不協和音が聞こえてくるような、危ないバランスの上で成立している映画、という気がしてきました。これってひょっとして、「万全を期して」わざわざ本編(田中監督)と特撮(湯浅監督)を分けた制作体制を敷いたことが一因としたらちょっと複雑ですね。チームワーク何より大事な特撮映画だと思いますので。



で、それに気づいた時にふと頭に浮かんだのが平成第3作、「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」です。あの作品も、自分的には重層的で複雑なそのテーマ構成ゆえに、「凄い出来だがダークで何かスッキリしない映画」という評価です。必要以上の陰惨さの表現だの、「憎しみの化身」というイリスの存在理由だの、日中洋の古代伝説の相関だの、要は言いたい事が多すぎて、一本の映画として分かりにくいんですね。さてこちらはチームワークどうだったんでしょう?実は手持ちの当時パンフレットの記事からは、他の平成2作に比べると監督・特技監督・脚本家のトライアングルがほんの少しだけまとまらない雰囲気をインタビューの行間から感じてましたがはたして・・・ 怪獣映画は、基本的にはシンプルに「怪獣パニックエンタメ」として楽しめるという事が背骨、あとは味付け、と割り切って作って頂いた方が観る側は分かりやすい。などと上目線で考えてしまった感想文でした。





とはいえこの「対バルゴン」、大好きな作品であることに変わりはありませんけどね。それで十分!「大人ガメラ」復活期待に1票です!

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