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2012年10月18日 (木)

「川本真琴」天才説   その13 「川本真琴 and 幽霊」は幽霊的?

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9月26日に発売された川本ファン待望の2012年新譜「川本真琴and幽霊」、もちろん予約して発売日GETしておりました!ただ前作と比べると何かミステリアスなものを感じております。それは多分相方佐内正史さんの幽霊的不思議感・・・いったい何者?そしてなぜ?

 
 

音楽なんて事前情報なしでも、聞いてHAPPYになれればそれでいいのだ!と基本的にはおもっていますが、本作についてはちょっと引っかかるものがありました。それは川本さんについてというより、相方の「佐内正史」さんについてです。木村伊兵衛賞受賞の著名且つ気鋭の写真家であることすら不勉強で良く存じ上げず、どなた?と調べて初めて別の畑の方と知った体たらくなのですが、問題は佐内さんの「音楽活動」についての情報が全然ヒットしないことで。以前から川本さん作品のジャケ写などを多く手掛けていらしたそうですから、今回も同封の写真集やPV監修についてのみなら、あ、音楽とビジュアルの良くある「コラボユニット」ね、と、シンプルに理解できるのですがね。事前にアップされた今回のメイン曲(?)「first flight night」のPVでギターを弾いているおじさん(失礼)がご本人ですので、となれば音楽活動もする方、とおもって調べてみたらそれらしい記事が全くない。さらに調べると「やさぐれヤーさんのテーマ〜ドルフィン・ブルース〜」の間奏でセリフをしゃべっていたりはしていたようですが、今回は曲(若しくは詩)も川本さんと共作のように書かれているのですがね。

 
 

で、入手したCDを聞いてみるとさらに不思議が増幅!う、歌が下手だ!(たびたび失礼!)朗読も、味はあるけど決してうまくはない(「桜三月散歩道」の井上陽水を連想)。要は重ねて失礼ながら十歩譲っても、歌に関してはプロの仕事ではありません。ではなんで、なんで有名写真家が「ミュージシャン」として「新ユニット」のかたちでコラボしているのか?


このミステリーは、「作品」全体の世界観を考え感じることで何となく少し正体が見えてくる気がします。どの曲もメチャメチャシンプル、というかアレンジがこれ以上削れないだろうと思わせるほどミニマルな表現になっています。それにより、各曲の歌詞や歌唱がものすごく際立って聞こえ、ストレートに、且つ限りなく優しく甘くそして切なく心に届いてくる気がします。それは川本さんの作品群の中では例えば「ピカピカ」あたりの対極に位置するように感じるミニマルさであり、「音楽の世界へようこそ」の中でも実験的に試された手法の現時点での集大成なのかもしれません。

 
 

その中で佐内さん参加の音楽面での意味は、プロ的テクニックによって表現される緊張感とは対極の、人間味、温かさ、日常性の表現を際立たせるためのような気がします。「音楽の世界へようこそ」で、基本的にスタジオ録音なのにどことなくライブ演奏のような粗さをあえて残した整えすぎない音作りにより、独特の温かい雰囲気を醸し出していましたが、本作の佐内さんはその味をもっとストレートに見せるキーなのかなと感じました。


もう一つ感じるのは佐内さん自身とその作品の「空気感」が与える影響。同梱の「写真集」的小冊子の写真や、本作及び前作「フェアリー・チューンズ」のPV監督&撮影(も彼です)、そしておそらく「音楽の・・・」のジャケ写等の写真も佐内さんと思うのですが(詳しい方教えてください!)、それらから共通して感じる被写体との独特の距離感が(それは近すぎず離れすぎずの不思議な感覚なのですが)、彼のキャラクター的空気感となって音楽面でも色濃く反映しており、それが川本さんの今回のミニマル的トライとうまく反応し合っているのではないかと思います。

 
 

前作「フェアリーチューンズ」では言いたいことてんこ盛りのにぎやかさだった(特にDVD)川本ワールドですが、本作は対照的にとことん絞り込んだタイトでミニマルな世界観を作り上げていて、コンセプチュアルな度合いはむしろ強くなっていると思います。畑違いの「盟友」佐内さんが本作でどうして音楽面まで「川本真琴」と対等にコラボすることになったのかその経緯は全く分かりませんが、目指す方向性が同じなら「分業」するよりも一緒にやった方が面白いものが出来るのではないかと考えたのかもしれません。そして確かに、他には無い独特の魅力ある「作品集」を作り出すのに成功したと言えるとおもいます。

 
 
  

ただ、佐内さん写真集の写真は(ミニマル的コンセプトに合わせるためにあえて小さく載せたのでしょうが)せっかくなのでもう少し大きめにしてほしかったな、というのと、各曲ともきっちりと世界観を合わせているために、一曲くらい外した曲があっても良かったかな、というあたりが小さな要望ですかね。また本作の曲想からはどことなく昔のSONY時代を感じるものがあって、ちょっぴり懐かしくも楽しかったです。これは良い意味でね!

 

 

今後も「and 幽霊」名義の活動が続くのか、「川本真琴」単独名義の次作が用意されるのか全く分かりませんが、都度新しいことをおもいついて自由に楽しく作り上げている感じがとてもいいですね。メジャーへの踏み台とは別の、インディーズだからこその自由を実践している感覚こそが、新しい「川本流」になってきているのでしょう!活動も活発化しているようですし、ますます楽しませて頂けそうです!


 
 

追記:初回限定特典「愛の才能ライブパフォーマンス」収録DVD、最高でした!両極あっての川本真琴!!ホントかっこいいですこれも!

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コメント

なんだかこの曲のアレンジが沁みました。
声も歌も素敵なままで…。
ライブには行かれましたか?

ひよこぶたさん、コメントありがとうございます!ブログ管理人です。
 
今回の作品も「幸せ感」にあふれていてとても素敵だと思います!こんなにもシンプルでミニマルな構成なのにこんなにも心に響いてくるのは本当にすごいと思いました。いつかはライブに行って、幸せ感に浸りたいものです・・・

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