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2011年1月 9日 (日)

「東宝特撮映画DVDコレクション」第33弾 「ゴジラ VS メカゴジラ」 原田大二郎と魔法の粉の巻

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12月21日の発売日に忙しくて買い逃したらどこに行っても売り切れになっていて、ようやく年明けに手に入れたとおもったらもう34号「惑星大戦争」の発売日。とりあえずそちらも手に入れておいたけど、まずはようやく平成メカゴジラ君と再会です。ふうふう・・・

  
 

TV放送でも何度か観てますし、例によってレンタル落ちのVHSもありますので新味はないんです、自分にとっては。印象はね、終盤の幕張戦は非常に派手な爆破シーンなどが延々と続いてそれなりに迫力はあるものの、全体的にはちょっとどうかなあというのが正直なところ。特に「メカゴジラ」の設定が、どうももう一つ納得がいかないんですね。

  
 

1993年末公開の作品ということで、メカゴジラもデザイン面では初代のマジンガーZ体型から、ガンダムMK-Ⅱ以降の下半身デブ系(というか安定感があるというか)の当時的最新ロボットプロポーションに進化してはいるものの、全体に鈍重な感じでよろしくありませんねぇ。また、VSキンちゃんのメカキングギドラの残骸を研究して23世紀の技術を習得・応用したとなってますが、こいつも例のタイムパラドックス問題の続きみたいな無茶な設定ですね。しかもこれだけの大量破壊兵器を世界中の技術援助と我が国の国家予算を使いたい放題つぎ込んで、世界中のお墨付きをもらって短期間に作ってしまうわけですから、いくら「お話ですから」と言ったって、いい歳の人間はそう簡単にはいはいとはいかないですわ。


メカゴジラ君について、というか戦闘シーンについてさらに言えば、改めて気がつきましたが「肉弾戦」は全く行っていませんね。離れた位置からのビーム砲攻撃がほとんどです。画的には派手できれいと言えないこともありませんが、もはや「怪獣プロレス」とは言えませんね。そもそもメカゴジラ君、動きも鈍重ですし、ホバー状態もただ吊られているだけに見えて全く迫力がありません。そんな彼の仕草を見ているうちに気がついたことは、「ゴジラの格好をしている意味ないじゃん!」という、非常に根本的な問題でした。ビーム砲満載の巨大な「スーパーX」を作れば、機能的には十分ですし、機動性の点では圧倒的に優れるだろうことは「ガルーダ」が証明しています。「それを言っちゃーおしめーよ!」ということは分かっているつもりですがね、ついこの「禁句」を言ってみたくなるわけで。


もう一つは、撃たれ弱いというか、トラブルサムなマシーンですねぇ。三式機龍のように暴走しないだけましかもしれませんが、何かにつけてオーバーヒートしているようで、なんとも情けない・・・メイドインジャパンの工業製品としては失格ですね。


映画の立ち位置としてはファミリー路線に変更はないはずなのですが、ちょっとドンパチが前面に出すぎてバランス的にどうかな?という印象です。前作「VSモスラ」はモスラのフェミニンかつファンタジックなキャラで、ある種のおとぎ話的世界観にうまくまとめていたとおもいますが、こちらはなにせ 「ロボット兵器」ですからね、そういったソフトムードはありません。逆にVSモスラは斜に構えた見方をすれば、ゴジラは完全に脇役と言うか、ゴジラ抜きで も成り立ちそうなお話でしたがね、本作のテーマは非常にシンプルに「ゴジラをやっつけろ!」ですから、ゴジラ君の役割は非常に重要になるわけで、それに十分こたえた存在感は出せていたと言えるでしょうけど。むしろ存在感出しすぎで、あまりにお気軽に本土上陸してくるとかかえって不自然な印象に。


  

また、出演者のキャラ設定とか、ベビーゴジラの設定とかについても、どうも納得できません。高嶋政宏さんのキャラはいくらなんでも軍人として品格が無さ過ぎですし(スペースゴジラの柄本さんの役に匹敵)いくらベビーゴジラに「生命の尊さ」を代弁させるといっても、そのためにあれだけの被害が出ているのに皆さん全く自覚のない様子なのは驚いてしまいます。要は、あまりにキャラや行動の設定が現実離れしていて、というか「人間としての常識」離れしていて、そこかしこでちょっとずつ引っかかってしまうために入り込んで行けないわけです。こちらがスレた大人だからとかいうレベルではなくて、映画に観客を引き込むための最低限のお約束が守られていないためではないかとおもうわけです。それを感じるレベルは観る側の一人ひとり違うのでしょうけどね。自分的には本作以降の平成VSシリーズは残念ですがそれが気になってダメですね。



設定と言えば、劇中ラドンが最後に分解して光る粉となり、それがある種の強力なエネルギーとなってひん死のゴジラを生き返らせメカゴジラの装甲を溶かすシーン があります。この粉の設定って、本作のご都合主義の最たるものに感じるのですが、どうなんでしょうかね。そういえば「VSビオランテ」でも、ビオランテさん最後にやは り粉だか光の粒だかになって昇天しましたし、「VSデストロイア」でも同じような設定があった記憶が・・・まあモスラあたりにはきっと似合う演出なのでしょ うけど、コワモテのビオランテやラドンではミスマッチな感じしますねぇ。「生命の尊さ」を表現する意図だったのでしょうけど、ちょっと浮いていたかな。こういうところも、バランスを欠いているように感じる要因ですね。世界観が統一されていない。  



そんな中で、今回改めて観直しての収穫は、佐々木隊長役の原田大二郎さんでした。役回りとしてはたとえば「ゴジラ1984」の「スーパーX」の機長(橋本功さんが演じました)にあたるのですが、橋本さんの演じた「真面目一徹、男の中の男!」とは一味ちがう、なかなかクセのあるキャラクターを好演されていましたね。原田さんと言うと、バラエティーなどでは稀代の天然キャラがおなじみですが、実はかなりの実力派とお見受けしますし、自分の印象では完全に主役級の皆さんを食っている感じでした。宮川一郎太さん等クルーの皆さんとの怪しい英語での掛け合いも、結構雰囲気があって楽しめました。アメリカのアクション映画や戦争映画によくある、緊張感の中にもちょっとユーモアがあるあの感覚のノリといえるかも。最後にクルー全員無事に脱出させるあたりも、ファミリー向けとして正しい演出だったとおもいますし、「生存者なし」とアナウンスする制御コンピューターに向かって「おあいにくさま」みたいなセリフも気が利いていました。

 
  
 

ツッコミどころ満載で自分的には厳し目の評価となってしまうこの作品ですが、原田さんの熱演(怪演?)によって大分ポイントアップでしたね。ゴジラシリーズ20作記念であると同時にゴジラ映画生誕40周年でもあるこの作品、本来はアメリカ版のために東宝最終作となる予定だったそうで、気合の入った力作であると認めることに全く異存はありません。観客動員も380万人と、かなりの好成績をあげていますしね。客観的に見れば、それなりの評価をすべき作品なのかもしれません。

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