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2010年9月12日 (日)

「東宝特撮映画DVDコレクション」第25弾 「ゴジラVSビオランテ」 あと一息で最高傑作だったのに・・・

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劇場にこそ行ってませんが、ビデオに撮って何度も何度も観た、大のお気に入り作品です。コンセプト、ストーリー、本編、特撮全てにおいて、また怪獣デザインもメカデザインも含めて、ほとんど最高級のゴジラ映画と言えるでしょう。ラスト10分前までは・・・・

  
 

以前、ガメラ2との比較で一度書きましたが、ゴジラ系の映画としてはかなり良い出来の一本だと思います。個々の要素ももちろんですが、全体的にもかなり完成度が高く、自分の評価としては少なくともいわゆる「平成VSシリーズ」の中では最高評価ですし、シリーズ全体でも「ゴジラ(1954)」、「GMK」あたりと並んで、5本の指に必ず入る作品です。

  
 

良いと感じるポイントは多々ありますが、まずはコンセプト。当時の最先端な話題であった「バイオテクノロジー」をうまく生かして、「ゴジラ細胞」というこの後「東京SOS」まで連綿と続く課題設定を行った点がまず評価点です。少なくともこれ以降ゴジラを続けてゆくための「理由づけ」となるテーマを提示したわけで、これなくしてはひょっとしたらゴジラシリーズの「存在意義」がもっと希薄になり、ここまで続くことができなかったかもしれないと考えます。


  

次はゴジラのデザイン。前作の漫画的な昭和顔は姿を消し、コワモテの悪人顔になりました。しかも、けっこうちゃんと怖い。正面から見るとちょっと犬っぽいとか、爬虫類出としては顔の比率が小さすぎるとか、多少の生物学的疑問符はあるものの、それがどうした怪獣様だ!と言われれば、単純にかっこいいと思いますので文句はありません。体型も、下半身のどっしりしたいわばスーパーロボット体型。大人っぽい重厚な身のこなしと言い、ようやく怪獣王としての威厳復活と言えるでしょう!

  

此方、ビオランテ氏もなかなかのグッドデザインだと思います。確かに以前書いたように、大きすぎて全体形がつかみにくいのですが、この場合はそれがむしろミステリアスな印象に一役買っていますし、ゴジラよりもはるかに巨大なその存在感あればこその迫力でしょう。敦賀で突進してくるシーンは、ほとんどトラウマものの迫力でした。体液を振りまく生物感も、それまでのゴジラ(というかこれ以降でも)には見られないもので、それらによるある種のリアルさが、逆に神秘性すら感じる独特の存在感を表現していたように思います。

  
 

メカデザインとその演出もかなりのレベルアップを感じます。スーパーX2は、一見「サンダーバード2号の羽根を取ったの」感もない事もないのですが、ユニークなミラーシステムとか格納庫なども含めた凝ったメカ設定など東宝歴代のスーパーメカの中でもかなりの完成度とおもいます。戦闘シーンの脚本や演出もかなり練られていて、「ありったけのミサイルとバルカンで」という名セリフもあわせて、非常に印象的な活躍をしたとおもいますね。

  
 

そのスーパーX2を含めた自衛隊の作戦行動も見ごたえがありますし、本編の「ゴジラ細胞争奪戦」とも程よくからんで、ドラマとしてもなかなかうまくまとまっているとおもいます。大森監督の演出は非常に明快で分かりやすく、またストーリーのテンポがとても良い感じです。戦闘シーンも、浦賀水道、芦ノ湖、大阪、敦賀と明確に色分けされ、どれもとても良く工夫されていて、飽きることがありません。

  
 

そんなわけで、このままのノリで最後まで行けば、何の文句もなく最高のゴジラ映画になるはずなのですけどね、そうは問屋が卸さない、というところが、なんとも残念なところで・・・

  
  

敦賀でのゴジラとビオランテとの対決シーンまでは、とても良いペースで進むのですが、ビオランテが致命傷を喰らって、逆にゴジラに抗核バクテリアが効き出すあたりからおかしくなるんです。ビオランテはきらきらひかりのつぶになってお空に消えてゆくし(ご丁寧に沢口さんの顔写真入り・・・)、白神博士の遺体のシーンには妙なナレーションが被るし、挙句の果ては地球をバックにバラの花が咲くエンドロールときたもんだ・・・スーツに白いスニーカーで泥んこアクションの三田村さんといい、ものすごいセンスのデニム上下の田中さんといい、最後の10分は、監督が交代したとしか考えられないなんともトホホな演出になっています・・・

 
 

「ドーハの悲劇」を連想してしまうのは自分だけでしょうか?(古いか?)あとほんの少しをどうして我慢できなかったのか?本当に不思議です!それなりの、平和へのメッセージがその10分に込められていることは頭では理解できるのですが、どうしても取ってつけた感が。もう少し、もう少し練りこんで欲しかったですね。何度も何度も観たこの作品、最後のところでいつも、とても残念な気持ちになってしまいます。95%傑作、なんて評価になるんですかね。でもね、好きなんですよこれ。それは間違いない!

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