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2010年8月 9日 (月)

「東宝特撮映画DVDコレクション」第23弾 「ゴジラ ファイナルウォーズ」 未来は見えないが居心地は良い超怪作

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この作品については以前に一度感想を書きましたが、「東宝特撮DVDシリーズ」で思いのほか早くリリースされました。劇場で観たし、録画して「何回も」観ているので、特に新味はありません。といいながら、「数日間ですでに3回」ほど観ちゃいました。ここがこの作品の、自分にとって微妙なところ。


自分の感想は前回書いたとおりで、作品としては好物ネタてんこ盛りでけっこう面白く観ることが出来ます。昭和ゴジラ後期ほど子供向けでもないし、絵的にも画面のカラー計画のおかげでちょっとモノクロ的な独特のムードがいい感じです。ただ、「ゴジラ」の最終作として、何のため、誰のため、何処を目指す、がまるで見えない事が大変残念だとおもっています。


そういう「難しい事」をいわなければ、気楽に楽しめますので、つい何度も観てしまうわけです。皆さんにも映画にしろ音楽にしろ小説にしろ、これは素晴らしい、名作だ!ととても感動しても、なぜかもう一度鑑賞するのが億劫になる作品てありませんか?逆に、大した事ないじゃない、とても傑作とはいえないね、などとおもっても、気がつくと何度も見直している作品てありませんか?この作品は、自分にとっては後者の部類。

  
  

理由はさだかではありませんが、「気軽に向き合える居心地の良さ」みたいな事かなあとおもいます。あまり意味とかまで深く考えず、好物のメカやキャラクターデザインやキメ台詞、外国映画のパロディなど、表面的な面白さのみをさらりと楽しめる。この作品でいえば、基本的に「ゴジラ」なので自分にとって「入り口」はOKですし、あとはけっこうテンポ良くたるまない演出がされているので、居心地自体はとても良いですね。お金をかけた、気の利いた特撮TVドラマという感覚ね。あ、20億もかけて特撮ドラマ並かよ、などとソロバンはじいちゃダメですよ。気楽にね。つっこんでばかりじゃ、人生楽しくないですよ!


 

さてこの作品、とはいえファンの間では、見事に賛否両論という感じですね。賛成側の意見も、反対側の意見も、いちいち納得してしまいます。しかも、観れば観るほどそうおもいます。そもそもコンセプトから始まって、特撮技術、役者、監督、音楽、そして東宝経営陣の体質まで、否定肯定入り乱れているようですね。  


映画はエンターティメントとして、観て楽しいのが一番。ただたしかに、例えば「スターウォーズ」がそうであったように、そのジャンル、カテゴリーの代名詞である作品には、非常に大きな「責任」のようなものを背負う宿命があるのかなとおもいます。そういう視点からは、覚悟が足りないというか、ちょっと辛い気がします。


  

なにしろ50年間で28作(除エメゴジ)という、世界的にも類のない(?)ご長寿映画シリーズ。モンスタームービーみたいなジャンルがあるとすれば、やはりその中心、代名詞的な位置付けであることは間違いないでしょう。その意味からこの「ゴジラ ファイナルウォーズ」を考えると、その偉大なシリーズの最終作として本作自体がその大役を果たせたか、という議論と、 ゴジラシリーズの休止自体の意味、つまり製作側にその役回りを果たす意思が今後もあるのか否かという視点の2つがあるとおもいます。


まず役を果たせたかという点ですが、これは厳しいところでしょうね。要は客観的には興行成績で判断なのでしょうが、これは惨敗のようです。予算20億円なのに収入は12億円ほどらしい。ガメラ(「小さき勇者たち」)同様、これでは後が続かないでしょう。作品評価は前述の通り賛否両論ですが、賛成の方でもこれがあるべきゴジラのスタイルか?といわれると、そこまで認めてくれてはいないようですね。これもありかな程度かと。


次に制作側の意思についてですが、もちろん真意は分かりません。ただ制作発表時ではいつかまた復活しそうなニュアンスだったようですので、やる気はあったとおもいます。でもしっかりしたアイデアはなかったでしょうから、とりあえずあの時点までの「資産」を最大限に活用し、ちょっと目先を変えた総集編で間口を広げて「実績」を作り、次代を考える時間を稼ぐ戦略的撤退と考えていたのかも。しかし結果的に大枚かけて路線も大変更した上での惨敗がトラウマになって、復活が頓挫しているのかも知れませんね。


ところで、なんでもハリウッドで2012年にゴジラ復活の噂があるようですね。「エメゴジ(?)」の興行収入は十分ではなかったのか、続編を含めモンスタームービー系制作はアメリカではその後厳しい感じだったようですが、「クローバーフィールド」(2006年)が低予算でまずまずの成績をあげたうえに、まだまだ新機軸が可能というところも見せてくれたので、その辺りもあってお金が出たのでしょうか。ただ、本当とすると、「日本で復活」ではないところが残念です。

 

ただやはり、くどいようですがこの作品のような、とりあえずのバラエティ番組みたいな映画しか考えつかない日本の現状では、新世代の怪獣映画としてふさわしい形でゴジラを復活させるのはまだ無理かもしれませんね。クリエーター側が死んでいるのか、制作会社側の問題なのか、それとも、私たち受け手側の問題なのか。あるいはその全てだとすると、ますます難しい・・・「怪獣映画」自体のニーズがほとんど消滅してしまったこの時代。まずはいつもの通り「外圧」にたよることになるんですかね。でも、少なくとも関係者の方は、アメリカゴジラを批判するよりも、日本のゴジラの復活のために力を合わせて取り組んでいただきたいですね。

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