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2010年5月13日 (木)

「東宝特撮映画DVDコレクション」第17弾 「フランケンシュタイン対地底怪獣」 地味だけど良質なウルトラのルーツ

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個人的には最高評価の「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」の姉妹編、というかフランケンシリーズ(?)第一作です。怪獣対巨人という、ウルトラマンにつながるTV特撮モノ黄金パターンのさきがけという説もある重要な作品だそうで。確かに意欲的かつ非常に個性的な、なかなかおもむきのある佳作だとおもいます。

  
  

この作品は恐らく今まで1~2回ほどTV放映で観ているとおもうのですが、ほとんど記憶にありません。水野久美さん演じる研究員、戸上季子が住む団地にフランケンが別れを言いに現われるシーンあたりをボンヤリ覚えている程度。クライマックスの怪獣バラゴンとの決闘シーン含め、その他は全然覚えていない・・・極めて印象の薄い作品ではあります。

  
  

一方、子供の頃の記憶では、結構いろんな雑誌でバラゴンの記事やおもちゃの広告を見た気がします。マルサンのプラモデルや初期のソフビなどにもあったような記憶が・・・それらは値段が高くて買ってもらえませんでしたが、自分的にはバラゴンはけっこうメジャーな怪獣の一つでありました。また、フランケンシュタインという怪物も当時から海外3大モンスターの一つ(もちろん他はドラキュラと狼男:要は「怪物君」ですな・・・)としておなじみで、それが出ている「怖い」怪獣映画として認識しておりました。

    
    

なのでこの映画の存在は子供の頃から知っており、観てみたい映画の一つだったのですが、ようやく実際にTV放映で観たときにはあまり印象が残っていないという、なんとも残念な作品だったと言えない事もありません。

   
   

今回改めて観直して感じるのは、大変まじめにていねいに作られている反面、怪獣映画としての基本的な設定が「地味」であるため、やはりいま一つ印象が弱い作品でもある、という事でした。主人公3人の心理描写や葛藤、フランケンとのそれぞれの関係や感情、スケール感のある精密なセットとていねいで効果的な特撮や美術など、本多・円谷コンビの多くの作品の中でも指折りの、リアルな作りこみ感が感じられて好印象です。これは一つには海外配給を強く意識したためという気がしますが、結果的に質の高い、ある種の品位を持った作品となっているとおもいます。

  
  

ただ、同時に肝心のフランケンシュタインがあまりにもフツーの人間のままで、しかも体格的にも筋肉隆々タイプというより痩せ型のためにまったく迫力に欠けますし、あんなごっつい恐竜型巨大爬虫類と戦って簡単に勝てるようなキャラクターには見えません。だって檻の中でブロイラー状態で大きくなったわけで、あんなに強いわけがない!とついつい雑念がクビを持ち上げてきてしまいます。

  
  

自衛隊もけっきょく活躍せずに終わりますし、要は全篇にわたり「華がない」という印象です。ラストのバラゴンを倒すシーンももう一つはっきりしない技ですし、その後のフランケンの最期(?)のシーンも、なにかすっきりしない結末で・・・

  
  
  

1年後の次回作「サンダ対ガイラ」は一転して、まずフランケン自身がいかにも怪獣らしい凝ったデザインとなり、さらに自衛隊が大活躍、「メーサー殺獣砲車」というビックリドッキリメカまで投入して、徹底的に派手なホラーエンターティメントに仕立てました。こちらも「リアル系怪獣映画」路線という点は同じなのですが、同じシリーズでこれほどまでに表現方法を変えたのには、やはり「地味」とか「華がない」とかの内外の評価があったのでしょうか?とはいえ、数ある東宝怪獣映画の中でも屈指の「良質な」作品であるとおもいますし、先に述べたとおり、巨人ヒーロー対怪獣の図式を作った、重要な作品であるといえます。

  
  
  

子供の頃のわずかな情報の中でとても気になっていた一本。今じっくりと観なおして、確かに期待通りとはいかなかった点もあるものの、全体としては良質の作品に触れられた満足感のほうが強く残りました。東宝の怪獣映画は(とりあえず)過去のもので、その総作品数にももちろん限りがあるわけですが、それでもそのバリエーションの豊富さ、奥の深さにあらためて感心させられたところでもありますね。

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