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2010年2月 5日 (金)

「東宝特撮映画DVDコレクション」第10弾 「地球防衛軍」 果たして傑作か迷作か?

100204toho1TV放映をVHSに撮って、それこそ何度も観ています。東宝特撮ファンにとってはそれくらい魅力的な作品なのですが、名作とか代表作か?と問われると、う~ん、評価が難しい映画でもありますね・・・



とにかく昭和32年作品で、あの「ゴジラ」から3年しか経っていないのに、総天然色シネマスコープですよ!時代の変化は早いものです。カラーは前年に「ラドン」で経験済みとはいえ、初めてのシネスコサイズで、これまた初の「宇宙人侵略ものSF映画」。まさに当時の英知を結集して取り組んだ、日本映画史上に残る力作であることには異論はありません。

   
   

そんな事もあり、ご贔屓筋の作品ではありますね。円谷特技監督陣頭指揮の作品らしく、絵的に美しい特撮シーンが満載です。特にアルファ号、ベータ号がらみのシーンは本当に素晴らしい!アルファ号の離陸シーン、敵のドーム基地の上空を2機で優雅に旋回するシーン、ラストの夕焼けの中を飛行するシーンなど、どれも感涙ものです!また、鉄橋の爆破シーンはかなりリアルで、時代を忘れさせる出来とおもいます。

   
   

一方、総合的に見た場合、全体にやや冗長というか、何となく盛り上がりに欠ける感じがついて回るのも正直な感想です。後半は特に全編戦闘シーンという感じで、人間ドラマが希薄になって、その分単調に感じます。最大テーマとおもう所の、すべての国、人類全体が力を合わせようというメッセージも、いま一つ描ききれていない印象です。特撮の力で押し切るのが狙いなんでしょうけど、正直アラが目立つというか、スケール感の不足が顕著で、そのせいかリアル感がいま一つ。なのでどうも気持ちがしっかりとは入り込めません。

   
   

目玉兵器の「マーカライト・ファーブ」自体はまあまあの出来ですが、輸送用ロケットの「マーカライト・ジャイロ」と、肝心かなめの「ミステリアンドーム」があまりにもチープで、スケール感が全くありません。「ジャイロ」はスペック上は全長1km(!?)はある超大型機なのですが、どう見てもケンダマにしか見えません・・・ドームもあまりにも安直なデザインで、これも巨大秘密基地のはずが、スケール感がないために正直ただの照明器具です。

   
   

もちろん50年以上も前の作品で、しかも現実社会をモチーフにしたゴジラなどとは違うSFものの美術への初挑戦ですから、アルファ号に免じて許そうとおもうのですがね。とはいえ、これ以降ずっと、SFものの美術デザインは東宝/円谷作品の弱点であり続ける感じです。

  
   

なので、偉そうに自分なりの感想をまとめるならば、この映画は「実験的」な作品という感じで、正直なところ「名作」「傑作」とは簡単に言いづらいのが本音です。でも一方、大変な「力作」であるとおもいますし、これがあったからこそ、この後続々と生み出された東宝特撮の空想科学映画や怪獣映画が存在出来たんだなとおもうと、やはり重要な作品であるという事も間違いありません。そして、出来云々の客観的評価以前に、自分としてかなり好きな作品である事も、これも間違いありません!

   
   

繰り返しになりますが、アルファ号ベータ号のシーンだけで十分オーケーですね。キメのシーンがある映画って、得ですね。でもこの映画、「地球防衛軍」というよりは「日米連合軍」?   

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